例えばボーッとしている時とか
例えば眠りに就く前とかに
まったく知らない記憶が
よみがえることがある。
その世界での事件の続きだとか
ちょっとした日常生活だとか
けっこう現実味を帯びている。
そこにいつもいる人と
ぼくはえらく仲がいい。
時には世間話をしたり
時には議論を戦わせたりしている。
そこには飼い猫なんかもいて
ぼくの記憶がよみがえると
いつも餌をねだって寄ってくる。
その時なぜかぼくは思っている
「あっ、餌をやるのを忘れてた」と。
ところでこの人とこの猫は
いったいどこの誰なんだろう。
現実とどう関わっているんだろう。
決して守護霊なんかではない。
なぜならあまりにその人の顔つきや
猫の肉付きが貧相だからだ。