ぼくは人の顔を覚えるのが苦手だ。
初対面の人の顔はまず無理で
五、六度会ったことのある人でも
街ですれ違ったらわからない。
昔からの知り合いの顔すら
満足に覚えていないこともあって
街で知らない人を友人と勘違いし
悪態をつくというという
大失態をやらかしたこともある。
名前はすぐに覚えられるのになぜ
顔を覚えることができないのか。
とはいえ昔の友人や知人は
いくらその風貌が変わっていても
勘が働いてすぐにわかってしまう。
そんな人はそれ以降の人生にも
登場してくることが多いものだ。
案外顔を覚えられる人というは
ぼくの人生において、けっこう
重要な位置にある人なのかもしれない。