昔のテレビ番組に『欽ドン』というのがあった。
萩本欽一がやっていたバラエティ番組で
『欽XX』という欽ちゃんモノの
走りとなった番組だが、今日ふと
あれは元々ラジオの番組だった
ということを思い出した。
三十年近く、ぼくは一度もそのことを
脳裏に蘇らせたことがなかった。
今日ある人との会話で
田中好子から坂上二郎の話にが到り
それがきっかけで
『欽ドン』のことを思い出したのだ。
つまり三十年ぶりに
記憶の扉が開いたというわけだが
それまでまったく思い出すことのなかった
そのラジオ番組『欽ドン』の内容や
当時聞いたギャグのいくつかが
一気に脳裏に蘇ったのだった。
いったいこの記憶は
脳のどこに眠っていたのだろう。
もしかしたら、脳のどこかが
外付けのハードディスクに繋がっていて
そこにどうでもいい情報を
記憶させているのかもしれない。
普段は記憶はないのに、何かの折りに
はっきりと脳裏に蘇るっているというのは
外付けだから出来るわざなのだろう。
ただ、その記憶を蘇らせるためには
連想という一定の手続きが必要となるので
多少時間がかかるというわけだ。