絵の詩人と呼ばれた
谷内六郎さんの画を、時々
見たくなることがあって、書棚に
埋もれている画集を取り出しては
つど郷愁を味わっている。
その画集を見るたびに
いつも思うことがある。
画で文章を表現出来るのだから
文章で画を表現することも可能だ。
じゃあやってみようか、と。
谷内さんの画は
お世辞にもうまいとは思えない。
だけどその拙さの中に「生」がある。
その「生」を文章で表現しようとすると
ついつい理屈っぽくなってしまう。
それに我慢が出来ず、いつも
途中まで書いては消している。
とはいえ出来ないわけではない。
何かきっと方法はあるはずだ。
今その方法を懸命に探している。