こうやって毎日ここに文章を書いている。
最初は大雑把な文章を書いていたのだが、
いつしか細かな言葉を追うようになった。
つまりナンバープレイスの数字を探すように、
神経を尖らせて言葉を探しているわけだ。
そのことに気づいてからぼくは、
ここに文章を書くこの場を、
ナンバープレイスに引っかけて、
ワードプレイスと呼んでいる。
このワードプレイスは、
一列一行九マスにひとつの数字しか入れられない
ナンバープレイスと違って、
同じ言葉を何度使ってもかまわないのだから、
ナンバープレイスよりはずっと楽なはずだ。
ところがなかなか理屈通りにはいかない。
一列一行九マスの縛りがないということは、
決まった答がないということで、
これが実に難しい。
ぼくはこのワードプレイスというパズルの、
答なき答を求めるために、
日夜頭を悩ませている。