タバコをやめて二年半が過ぎた。
その間一度だってタバコを吸いたいと思ったことはない。
これは禁煙ということではなくて、
ぼくの人生にタバコが必要なくなったためで、
これから先、ぼくがタバコを吸うことはないだろう。
タバコとはすでに縁が切れているのだから。
ところで、タバコを吸わなくなって気づいたことがある。
かつてタバコを吸う人というのはぼくも含めて、
けっこうわがままな人が多かったように思う。
ところが嫌煙などという言葉が流行り始めた頃から、
徐々に吸わない人のわがままが目立つようになった。
喫煙者を罪悪人のように扱う医者も現れてきて、
アンチタバコ派は、まるで政権交代を果たした党員のように
肩で風を切って歩くようになってきた。
「タバコを吸うのをやめてもらえませんでしょうか」と
かつては哀願口調で訴えていた人も、
「ここはタバコを吸う場所ではないでしょ」と
今では完全に命令口調になっている。
それに迎合する人はマナーのいい人で、
反発する人は何と柄の悪い人扱いだ。
最近は何から何までタバコのせいになってしまっている。
彼らに言わせると、車の排気ガスの害よりも
タバコの煙の害のほうが酷いらしい。
しかし考えてみてほしい。
排気ガスで自殺を図る人はいるけれど、
タバコで自殺を図る人なんか一人もいない。
つまりそれだけ害が少ないということだ。
なのに車のドライバーには文句を言わず、
何で愛煙家ばかりに文句を言うのだ。
ま、簡単なことだ。
実は彼らも煙を吐いているんだからだ。
つまり我がやっていることはすべて正しいんだな。
だからわがままだと言われるんだよ。