【1】
土曜日はぼくが毎週愛読している週刊新潮と週刊文春の、福岡地区での発売日である。
この二誌は、本州ではだいたい木曜日の発売なのだ。
つまり、福岡地区は二日遅れで発売されるというわけだ。
そのおかげで、ちょっと困ることがある。
テレビやネットなどを見ていると、よく「今日発売の週刊新潮で…」などと言っていることがある。
が、福岡はその日発売でないから、何を言っているのかわからないのだ。
まあ、そのサイトに行けば、見出しだけは見ることは出来るのだが、詳しい内容まではわからない。
そこで、極力そういうものは見ないようにしている。
ところが、その二日後に発売になった本を見て、そこに書かれている記事に関心を持ったとき、すでにテレビやネットではその話題は終わっているから、結局専門家たちの詳しい説明が聞けなくなってしまうのだ。
CDなどは全国一斉に発売されるのに、どうして書籍に限ってこういうことになるのだろうか。
これが関門トンネルがなかった時なら、わからないでもない。
それまでは、九州は陸路ではなかったからだ。
しかし、関門トンネルが開通してからは、陸路で行けるようになったのだ。
ということは、本州と同時発売も可能になったはずだ。
ところが、新幹線が乗り入れても、航空便が発達しても、相変わらず何日か遅れての発売になっている。
狭い海峡一つ隔てただけの下関では、ちゃんと同時発売しているのにである。
これは出版社の怠慢以外の何ものでもない、とぼくは思っている。
九州は遠いから、というのを理由としているのなら、下関から北九州に行くのに2日もかかるのか、と聞きたい。
ところで、そういった書籍の九州便はいつ発送しているのだろうか?
まさか、下関便と同時に発送して、2日間そこで足止めしているわけではないだろう。
ということは、発売日に併せて、のんびりと2日遅れで発送しているのだろうか?
まあどうであれ、出版社の怠慢であることには変わりない。
ぼくは、月刊『正論』を定期購読しているのだが、ぼくの家には、こちらの発売日よりも2日ほど早く着くのだ。
そう、その気になれば出来るということだ。
なのに、どうしてやらないのだろう?
これでは、怠慢と思われてもしかたないだろう。
【2】
かつて産経新聞を取っていた頃、記事がいつも遅く、いつもイライラしていた。
頭に来たぼくは、産経の東京本社に電話して、「どうして、記事が一日遅れになるんですか?」と聞いた。
その時の答は、「鉄道便を使っているため、九州はその日の朝刊の記事が間に合わないんですよ」だった。
確か下関までは、ちゃんとその日の記事が載っていたはずだ。
ということで、その時も「下関から福岡まで1日もかかるんですか?」、と言ったものだった。
産経で思い出したが、今産経新聞は教科書問題で、朝日新聞とバトルをやっている。
ぼくはそれをネットで知ったわけだが、九州在中のパソコンなど触ったことのない朝日の読者が、その記事を読んだらどう思うだろうか?
きっと「いったい朝日は、どこと戦っているんだろう?」と思うに違いない。
しかも、朝日の記事しか読まないから、朝日の一方的な言い分だけを信じるだろう。
産経はそれでいいのだろうか?
扶桑社の教科書を全国展開したいのなら、月刊『正論』だけでお茶を濁すことをせず、もっと販路を広げて、その主張を全国の人に知ってもらうべきである。
いちおう全国紙なんだし。