今日も昨日と同じく、暖かい一日だった。
出勤時、車の窓から日が差して、汗ばんでいたくらいだった。
さて、何日か前に、今年のホワイト・クリスマスイブ予報なるものをやっていた。
ホワイト・クリスマスイブ予想、つまりクリスマスイブに雪が降る予報という意味だ。
会社の出がけに見ていたので、最後までは見なかった。
そのため、どういう予報結果になったのかは知らない。
ちょうどぼくがそれを見た時は、過去のイブに雪が降ったデータを流していた。
「この年は、鹿児島でも降ったんですよ」
「えっ、鹿児島でですかぁ?」
この年というのは、1973年のことだった。
1973年12月24日、確かにこの日は寒かった。
その時ぼくは高校1年生だった。
特に印象深いことがあったわけではないのだが、なぜかその日のことははっきりと覚えている。
ぼくの通った高校は山の麓にあるため、行きはけっこうきつい上り坂になっている。
逆に帰りは急な下り坂となる。
その下り坂で悲劇は起こった。
その日は鹿児島だけでなく、ここ北九州にも朝から雪が降っており、山手にある学校は雪に包まれていた。
昼になっても気温は上がらず、ぼくたちが帰る頃には、かなりの箇所で凍結していた。
その日の下校時、数人の友人と校門を出た瞬間だった。
友人が滑って転んだ。
ぼくは「足腰が弱いのう」とその友人を笑った。
その時だった。
今度はぼくが足を取られ、思いっきり尻餅をついた。
「人のこと笑うけ、そうなるんたい」と、最初に転んだ友人が笑った。
ぼくが立ち上がろうとした時、また足を取られた。
その際、思わずその友人の腕をつかんだ。
すると、その友人も倒れた。
ところが、その友人は倒れる時に、もう一人の友人の腕をつかんでいたのだ。
3人が横一列になって転倒した。
周りを歩いていた多くの人たちから、笑われてしまった。
こうなればぼくたちも、笑うしかない。
後で、ぼくが道連れにした二人の友人から、「人を巻き添えにするな」「こける時は一人でこけれ」などと、散々文句を言われたものだった。
高校時代、ぼくは日記を付ける習慣がなかった。
そのため、今も記憶に残っているような大きな出来事も、日付けまでは覚えていない。
それなのに、どうしてこんなくだらない出来事の日付けを覚えているのだろう。
やはり、ホワイト・クリスマスイブだったからだろうか。
それとも、単に2学期の終業式の日だったからだろうか。