吹く風

いろんなことに悩む暇があったら、さっさとネタにしてしまおう!

『当り!!』(後編)

こういう人を目の当たりにしているので、どうしてもぼくには「楽して金儲けしよう」という気が起こらない。
少なくてもいいから、地道が一番と思うようになったのである。

しかし、こういう地道な生活をしていても、希にいいことがある。
ここ何日か、『当り!!』が続いているのだ。
先月、携帯電話を替えたのだが、それに伴い、『ホークスTOWN』に改めて入会し直した。
ここはホークスの試合がある時は、イニング毎に試合経過を伝えてくれるので、iモードに入った当初から入会している。
今月の頭に、そのホークスTOWNからメールが届いた。
「『8月入会キャンペーン』におきまして抽選の結果しんた様が当選されました。賞品を送付致しますので折り返し、ご住所 お名前 年齢 ご連絡先電話番号をご記入の上メールでご返信下さい」
という内容だった。
ぼくは、そんなキャンペーンをやっていることすら知らなかったので、最初はいたずらメールかと思ったが、送信者を見るとちゃんとホークスTOWNのものだった。
そこで、さっそく住所等を書き込んで返信した。

賞品が送られてきたのは前の休みの日で、例の喜多方ラーメンが届くのを待っている時だった。
「ピンポーン」という音がした。
「来た!」と思って玄関に出てみると、「郵便局ですが、書留が届いています」と言う。
「書留? どこからだろう」と見てみると、ホークスTOWNからだった。
封筒を開くと、ハリーホーク付きの携帯ストラップが出てきた。
それを見ての第一声は、「こんなもん、いらんわい」だった。
ただでさえかさばる携帯なのに、ハリーホークなんかが付いていると、ポケットは膨らんでしまう。
ということで、このハリーホーク付きの携帯ストラップは人にあげることにした。

話は変るが、先週の健康診断前日まで、ぼくは毎日ココアを飲んでいた。
ところが、17日の日記に「オロナミンCとココアとカルピスを飲んでいる」と書いたのをパートさんが読んで、「それは糖分の取り過ぎよ」と言ってきた。
それ以来、糖分が妙に気になりだした。

そこで、「ココアを控えよう」ということになった。
なぜココアかというと、牛乳が入っているからである。
なぜ牛乳がだめかというと、太るからである。
なぜ太るのが嫌かというと、痩せたいからである。
ということで、代わりに飲み始めたのが、ジョージアのヨーロピアブレンドだった。
なぜこれにしたかというと、『微糖』という表示に惹かれたからである。

さて、携帯ストラップが送ってきた翌日のことだった。
その日からぼくはジョージアを飲み出したのだが、自動販売機から缶を取り出してみると、驚いたことに缶の頭にキャップが付いているのだ。
「最近の缶コーヒーは変ったんだなあ」などと思いながら、そのキャップを取ってみた。
すると、そのキャップの裏に『当り』と書いた紙が入っていた。
その紙の下に何か入っている。
何だろうと紙を取ってみると、そこには女の子の形をした小さなフィギアが入っていた。
またしても「こんなもん、いらんわい」という言葉が、口をついて出た。
しかし、せっかく当たった物を捨てるのも気が引けるということで、これも人にあげることにした。

最初にも言ったが、ぼくはくじ運の弱い男である。
仮に当たったとしてもこの程度なのだ。
だから、「ついている」などとは思わなし、「よし、もっと上を狙ってやる!」なんて考えない。
ジョセフ・マーフィーやロバート・シュラーは、「そういう否定的な考えはだめだ」と言う。
確かにそうであるが、こと懸賞やギャンブルに関していえば、ぼくはそういう否定的な考えしか持てないのである。