今日、あるダイエーファンの人からぼく宛にメールがきた。
見てみると、夕刊フジの記事が書いてあった。
読んでいくうちに、ぼくはだんだん怒りがこみ上げてきた。
ぼくのようなパ・リーグファンにとっては、実に屈辱的な内容がそこに書いてあったのだ。
『パの貧投露呈、1リーグ制も時間の問題?』(夕刊フジ編集委員・江尻良文)と銘打った記事がダラダラと続いている。
初っ端から、「球宴におよそ似つかわしくないメンバーばかりの、パ・リーグの無名投手陣」である。
誰が無名投手陣なんだろう?
自分が知らないだけじゃないか。
阪神ファンの人には申し訳ないが、ぼくは井川なんか知らない。
阪神の試合を見たことがないからだ。
ぼくにとっては、井川は無名選手である。
それと同じことを彼は言っているのだ。
続いて、「セ・リーグだったら、主力になれない投手ばかり」と書いている。
しかし、たまたま負けたからといって、そこまで言うことないだろう。
負けたら相手方の主力になれないというのなら、先日サッカーのW杯で韓国に負けたイタリヤやスペインの選手は、Kリーグの主力にはなれないのだろうか?
しかも彼にとって、イタリアやスペインの選手は、未知の選手が多かったはずである。
「『結局、西武・松坂、ロッテ・黒木の2人しかパ・リーグのスター投手はいないということが、わかってしまったオールスターだ。2人がいないと、どうにもならない』と、某球団関係者が嘆くのもわかる」とは、どこの球団関係者が嘆いたのだろうか?
こういうことを球団関係者が言ったからといって、なぜ「某・・・」と伏せる意味があるだろうか?
本当にそういう声を聞いたのなら、球団名をちゃんと記さないことには説得力がない。
「○○球団の、××氏が言っていた」となぜ言えないのだろう。
どうもあとの文章からすると、彼の言う「スター」とは、マスコミ露出度の高い選手のことを言うらしい。
そのマスコミがパリーグで取り上げるのは、黒木や松坂ばかりで、他の選手はあまり取り上げてはいない。
これでは、スターになりようがないではないか。
巨人のユニホームを着ているというだけで、しょうもない選手でもスターになれるという現実を知っておくがいい。
「東京ドームでのオールスター第1戦、パ・リーグの先発が、・・・、西武・三井浩二というのが」無名投手陣を象徴しているなどと馬鹿なことを言っている。
パ・リーグファンなら、西武の三井のことは誰でも知っている。
もしかしたら、福岡県では井川よりも三井のほうが有名かもしれない。
「三井だけではない。パ・リーグ投手陣全員のメンバーを見て、一般的なファンがどれだけわかるだろうか。
ファン投票中継ぎ投手が西武・森慎二、抑え投手はダイエー・ペトラザ。監督推薦で西武・豊田清、近鉄・パウエル、岡本晃、ダイエー・若田部健一、吉田修司、日本ハム・隼人、オリックス・金田政彦、山口和男、ロッテ・小林宏之」
ぼくは全部知っている。
これらの選手を知らないというのは、こういうマスコミ業界に携わっていながら、ぜんぜんパリーグのことを勉強してこなかった、江尻氏の落ち度である。
ここ3年間の日本シリーズを見た人なら、最低ダイエーのペトラザや若田部、近鉄のパウエルや岡本は知っているはずだ。
自分の無知をパ・リーグの選手のせいにするな。
「『オールスターに出てくる投手がこの程度なのだから、パ・リーグの主力打者が打って当然だし、成績は水増しだと思わなければいけない。パ・リーグ出身の阪神・片岡、アリアスが、セ・リーグの投手相手に苦戦しているのも、納得できる』という、球界関係者の言葉は核心を突いている」
だから、誰が言ったんだ?。
パ・リーグの勉強をまったくやってないあんたから、えらそうに「核心を突いている」などと言われたくないわい。
「阪神・アリアスが昨年までの同僚、オリックス・山口から特大アーチ。片岡もダイエー・ペトラザから一発を放ったのも、裏付けになる」
いったい、昨年アリアスがどれだけの活躍をしたというのだろう。
アリアスは阪神に行ってよくなった、というのが一般的な見方である。
一方の片岡は、昨年不振だったじゃないか。
だいたい、昨日のホームランは打者を褒めるべきであって、投手をけなすべきことではない。
あの阪神の選手でも、パ・リーグのピッチャーなら打てる、と言わんがばかりではないか。
こういう書き方に、阪神ファンは憤慨しないのだろうか。
いつも言われていることであるが、マスコミが巨人中心に回っているので、パ・リーグに光が当たらないのは当然である。
その中で有名になることがどれだけ大変なことか、セ・リーグしか見てない江尻氏にはわからないだろう。
とにかく、巨人松井と近鉄中村ばかり映し、サッカーのせいで盛り上がりが欠けたといわれる、プロ野球オールスター戦は終わった。