吹く風

いろんなことに悩む暇があったら、さっさとネタにしてしまおう!

会社帰りの車の中で

午後8時20分、いつものように会社を出たぼくは、今日も寄り道をせずまっすぐ家路を急いだ。
朝方時折雪に変わった雨も午後にはやみ、今夜は星もはっきりと見えた。
スペースワールドの観覧車のネオンは今日もきれいだ。
平日に比べると、あまり飛ばしている車も見当たらないし、べた付けしてくる車もない。
などと考えていると、毎週楽しみにしているラジオ番組が始まった。

土曜日の夜は、KBCラジオの「ポピュラーベスト10」という番組を聴きながら帰っている。
この番組は30年以上も前からやっている番組で、以前は日曜日の午後にやっていた。
ぼくがこの番組を最初に聴いたのは、小学5年の時だった。
当時は「タッチ・ミー」・「ホワイト・ルーム」・「ヘイ・ジュード」などがベストテンに入っていた。
本格的に聴きいたのは、中学から高校卒業くらいまでだった。
思いつくままいえば、「愛するハーモニー」・「マイ・スィート・ロード」・「魔法」・「遥かなる影」・「サインはピース」・「ビートでジャンプ」・「喜びの世界」・「イマジン」・「明日にかける橋」・「アローン・アゲイン」・「ブラック・アンド・ホワイト」・「名前のない馬」・「愛するアンサー」・「秋はひとりぼっち」・「サムデイ・ネバー・カムズ」・「幸せの黄色いリボン」・「スタンド・バイ・ミー(J・レノン)」・「太陽を背に受けて」・「天使のささやき」・「歌にたくして」・「キラー・クイーン」・・・などなど。
懐かしいなあ。
しかし、高校を卒業してからは、興味が他に移っていったため、あまりその番組を聴くことはなくなった。

そういえば79年の年末のこと、「ポピュラーベスト10」の拡大版として、「70年代のポピュラーベスト100」というのをやっていた。
アルバイトの合間に聴いていたのだが、1位は「ホテル・カリフォルニア」だった。
まあ、これはうなずけたものの、意外だったのは2位が「レット・イット・ビー」だったことだ。
「なぜこの歌が入ってるだろう?」というちょっとした驚きがあった。
確かにこの曲は70年に発売されたものではあるが、79年当時にはもうスタンダードナンバーになっていたため、70年代という新鮮さを欠いていたと思う。
作ったのは69年というのはあまりにも有名な話だし。
ぼくがこの曲を好きじゃないというのもある。
いろいろな意味で、ぼくはいまだにこの曲を70年代の第2位として認めていない。
などと考えながら黒崎を通過した。

今日は毎日渋滞する黒崎駅前も比較的すいていたようだ。
「今日は早く着くぞ」と思い、3号線を右折して市道に入った。
ところが、2つ目の信号のところで渋滞しているのだ。
前の車が次々とウインカーを上げ、右車線に入ろうとしている。
「事故か?それとも故障車か?」と思いながら、ぼくも前に習ってウインカーを上げた。
そして20メートルほど行ったところでわかりました。原因が。
年末になるといるんですね、こんな馬鹿が。
はい、酔っ払いです。
ほとんどバイパスといっていい車道で、スーツ姿のおっさんが片手を振り回し、ふらふらしながら立小便をしている。
あの調子だと、ズボンはびしょ濡れだろう。
いい歳して何やっているんだろう。
女房子供もいるんだろうに。
帰ってから奥さんに何と言い訳するんだろうか?
子供の前でズボンを脱がされ、パンツ一枚で正座させられるんじゃないのだろうか?情けない。
などと考えているうちに家に着いたのだった。