2004年10月
この間、買い物に行った時の話だ。
あるものを買おうと思って財布の中を覗いてみた。
が、少し足りない。
そこで、その店に設置してあるキャッシュサービスコーナーにお金を出しに行った。
そこに行ってみると、おっさんがお金をおろしていた。
まあ、おっさん一人だけだったので、すぐに終わるだろうと思い、後ろに並んでいた。
ところがおっさん、何をやっているのか、なかなか終わらない。
それを見てぼくは、他のことをすませてからにしようかと思った。
ところが、いつのまにかぼくの後ろには4,5人の人が並んでいるではないか。
ここで列を離れるのもシャクである。
ということで、おっさんが終わるのを待つことにした。
10分ほど待っただろうか、ようやくおっさんは中から出てきた。
さっそくぼくは中に入った。
ところが、一瞬動きが止まってしまった。
ツンと鼻を突く臭い。
「うっ、これは…!ワキガの臭いだ」
おっさん、ワキガ持ちだったのだ。
それはそれは強烈な臭いで、臭いが収まるまで外に出ていようかと思ったほどだった。
しかし、後ろにはさっきよりも多くの人が並んでいる。
しかたなく、そのまま息を止めてお金をおろすことにした。
こういう時は機械の動作が遅く感じるものだ。
1分もかからない処理が、ぼくには5分以上かかっているように思えた。
息苦しくなってきた時に、ようやくお金が出てきたので、ぼくはそれを手にとって、さっと外に出た。
続いて、ぼくの後ろに並んでいた女性が中に入った。
ぼくは意地悪く、外からその女性を観察していた。
もちろん臭いをかいで、どんな顔をするかをだ。
すると、案の定女性の顔は曇った。
まるで、猫に歯磨き粉をにおわせた時のような顔をしている。
それを見てぼくは「くくく」と笑いを抑えながら、店の中に入っていった。
そのあとのこと。
お目当ての商品を手に持ってぼくがレジに並んでいると、後ろの方に人の気配がした。
振り返ると、そこには先ほどの女性がいた。
ぼくと目が合うと、その女性はキャッシュコーナーで見せたような、少し曇った顔をした。
そして、そそくさと他のレジに並んだのだ。
どうやらこの女性は、臭いの根源をぼくだと思っているようだ。
「おいおい、おれじゃないぞ」と言いたかった。
が、相手が何も言ってないのにこちらから弁明するのも何だと思い、黙っていた。
しかし、そのままワキガ男と思われると思うと、やりきれない気持ちがする。
そこで、精算が終わったあと、わざとらしくその女性の横を通ってやった。
しかし、無視された。
ああ、悔しい!
あるものを買おうと思って財布の中を覗いてみた。
が、少し足りない。
そこで、その店に設置してあるキャッシュサービスコーナーにお金を出しに行った。
そこに行ってみると、おっさんがお金をおろしていた。
まあ、おっさん一人だけだったので、すぐに終わるだろうと思い、後ろに並んでいた。
ところがおっさん、何をやっているのか、なかなか終わらない。
それを見てぼくは、他のことをすませてからにしようかと思った。
ところが、いつのまにかぼくの後ろには4,5人の人が並んでいるではないか。
ここで列を離れるのもシャクである。
ということで、おっさんが終わるのを待つことにした。
10分ほど待っただろうか、ようやくおっさんは中から出てきた。
さっそくぼくは中に入った。
ところが、一瞬動きが止まってしまった。
ツンと鼻を突く臭い。
「うっ、これは…!ワキガの臭いだ」
おっさん、ワキガ持ちだったのだ。
それはそれは強烈な臭いで、臭いが収まるまで外に出ていようかと思ったほどだった。
しかし、後ろにはさっきよりも多くの人が並んでいる。
しかたなく、そのまま息を止めてお金をおろすことにした。
こういう時は機械の動作が遅く感じるものだ。
1分もかからない処理が、ぼくには5分以上かかっているように思えた。
息苦しくなってきた時に、ようやくお金が出てきたので、ぼくはそれを手にとって、さっと外に出た。
続いて、ぼくの後ろに並んでいた女性が中に入った。
ぼくは意地悪く、外からその女性を観察していた。
もちろん臭いをかいで、どんな顔をするかをだ。
すると、案の定女性の顔は曇った。
まるで、猫に歯磨き粉をにおわせた時のような顔をしている。
それを見てぼくは「くくく」と笑いを抑えながら、店の中に入っていった。
そのあとのこと。
お目当ての商品を手に持ってぼくがレジに並んでいると、後ろの方に人の気配がした。
振り返ると、そこには先ほどの女性がいた。
ぼくと目が合うと、その女性はキャッシュコーナーで見せたような、少し曇った顔をした。
そして、そそくさと他のレジに並んだのだ。
どうやらこの女性は、臭いの根源をぼくだと思っているようだ。
「おいおい、おれじゃないぞ」と言いたかった。
が、相手が何も言ってないのにこちらから弁明するのも何だと思い、黙っていた。
しかし、そのままワキガ男と思われると思うと、やりきれない気持ちがする。
そこで、精算が終わったあと、わざとらしくその女性の横を通ってやった。
しかし、無視された。
ああ、悔しい!
昨日の日記、最初は被害者である香田さんのことを茶化して書いていた。
何とか書き上げたのだが、居眠りしながら書いたため、どうも内容に自信が持てない。
そこで、朝もう一度見直してから更新しようと思って寝ることにした。
ところがである。
一夜明けてみると、状況が一変していたのだ。
「どうしようか」と考えたあげく、内容を変更することにした。
とはいえ、出勤前の限られた時間、内容をまったく変えてしまうことは不可能である。
そこで当初書いていた、日記の所々を削っていくことにした。
昨日の日記が何かおかしいのはそのためである。
さて、会社に着いてからはなるべくテレビのそばを離れないようにして、その後のニュースを見守った。
さすが地元である。
人質事件に関する特番を、彼の実家と中継を結んでやっていた。
しかし映っているのは家ばかりで、中の様子はアナウンサーの「ショックで寝込んでいる」というレポートだけで、全くうかがい知ることが出来なかった。
そういえば、犯人側の声明が流れてから48時間が過ぎた昨朝、直方市内では「香田証生さんがお亡くなりになりました。皆さん、黙祷しましょう」という声が流れていたという。
そのことをぼくは嫁さんから聞いたのだが、嫁さんは直方から通勤している同僚から聞いたという。
昨朝その人は、その声で飛び起きた。
びっくりして外を見てみると、右翼の街宣車がそこにあったという。
昼食時、その右翼の話を食堂にいた人に話していた。
「一日早かったんやね」などと言っている時だった。
携帯速報が入った。
見てみると、“クウェート大使館の医務官が確認したところ、(本日未明に発表された『香田さんらしき遺体』は)香田さんの遺体ではない”と書いてあった。
「えっ…?」
「どうしたと?」
「朝の遺体は、香田さんじゃなかったらしい」
「だって、ちゃんと政府が発表したやん」
「それが誤報だったらしい」
その後のニュースで、政府側はその件を「米軍の発表だったから」と言って逃げていた。
いくら米軍が言っていたからといっても、それを鵜呑みして発表するのはどうかと思う。
これでは先の右翼と何ら変らないではないか。
誤報だったと発表されてからも、直方のご両親は相変わらず寝込んだままだと言っていた。
そうだろう。
そのことは誤報でも、それが息子が生存している証とはならないのだ。
ということは、両親は継続してご息子の安否を気遣わなければならないことになる。
すぐにでも現地に飛んで、息子を救い出したいだろうが、それも出来ない。
早く決着をつけてもらいたいところだろうが、その決着が殺害という形で現れる可能性が大なのだ。
「いったいどうすればいいんだ!?」
これが今のご両親の気持ちだろう。
何とか書き上げたのだが、居眠りしながら書いたため、どうも内容に自信が持てない。
そこで、朝もう一度見直してから更新しようと思って寝ることにした。
ところがである。
一夜明けてみると、状況が一変していたのだ。
「どうしようか」と考えたあげく、内容を変更することにした。
とはいえ、出勤前の限られた時間、内容をまったく変えてしまうことは不可能である。
そこで当初書いていた、日記の所々を削っていくことにした。
昨日の日記が何かおかしいのはそのためである。
さて、会社に着いてからはなるべくテレビのそばを離れないようにして、その後のニュースを見守った。
さすが地元である。
人質事件に関する特番を、彼の実家と中継を結んでやっていた。
しかし映っているのは家ばかりで、中の様子はアナウンサーの「ショックで寝込んでいる」というレポートだけで、全くうかがい知ることが出来なかった。
そういえば、犯人側の声明が流れてから48時間が過ぎた昨朝、直方市内では「香田証生さんがお亡くなりになりました。皆さん、黙祷しましょう」という声が流れていたという。
そのことをぼくは嫁さんから聞いたのだが、嫁さんは直方から通勤している同僚から聞いたという。
昨朝その人は、その声で飛び起きた。
びっくりして外を見てみると、右翼の街宣車がそこにあったという。
昼食時、その右翼の話を食堂にいた人に話していた。
「一日早かったんやね」などと言っている時だった。
携帯速報が入った。
見てみると、“クウェート大使館の医務官が確認したところ、(本日未明に発表された『香田さんらしき遺体』は)香田さんの遺体ではない”と書いてあった。
「えっ…?」
「どうしたと?」
「朝の遺体は、香田さんじゃなかったらしい」
「だって、ちゃんと政府が発表したやん」
「それが誤報だったらしい」
その後のニュースで、政府側はその件を「米軍の発表だったから」と言って逃げていた。
いくら米軍が言っていたからといっても、それを鵜呑みして発表するのはどうかと思う。
これでは先の右翼と何ら変らないではないか。
誤報だったと発表されてからも、直方のご両親は相変わらず寝込んだままだと言っていた。
そうだろう。
そのことは誤報でも、それが息子が生存している証とはならないのだ。
ということは、両親は継続してご息子の安否を気遣わなければならないことになる。
すぐにでも現地に飛んで、息子を救い出したいだろうが、それも出来ない。
早く決着をつけてもらいたいところだろうが、その決着が殺害という形で現れる可能性が大なのだ。
「いったいどうすればいいんだ!?」
これが今のご両親の気持ちだろう。
【高遠女史は今】
4月に拉致され、解放後に「それでもイラクの人のことが嫌いになれない」と言った高遠女史は、今どうしているのだろうか。
それほど真摯なボランティア活動家なのだから、きっと今頃は新潟にいるはずである。
まさか危険だからという理由で、新潟に行ってないってことはないよなあ。
ああ、そうだった。
お友だちのジャミーラが捕まったので、再びPTSDになって寝込んでいるかもしれない。
【日本人人質】
今回またしても、高遠さんの好きなイラクで日本人が拉致された。
例の香田さんのことだ。
彼の出身地は直方市というから、ぼくの住む北九州市の隣である。
ぼくの家からもそんなに離れてはいない。
嫁さんの会社には、小学校時代の同級生もいるということだ。
ということは、もし彼が実家に住んでいたとしたら、ふつうの若者と同様、今頃夜中にドンキやコンビニあたりでたむろしていたことだろう。
【自分探しの旅】
さて、もうさんざん言い尽くされていることだが、彼は一体何をしに行ったのだろう。
新聞には「サマワに行きたかった」と書いてあった。
サマワに行って何をしようとしていたのか?
自衛隊に縁があるふうでもないし、ジャーナリストというわけでもない。
先の高遠女史のように、政治的な背景を持っているわけでもなく、ボランティアでもない。
あるところには、高遠女史と同じく「自分探しの旅に行った」だと書いてあった。
最近、自分探しの旅なるものが流行っているようだが、釈迦の時代に解決した問題を、どうして今頃蒸し返すようなことをするのだろう。
「遠くに行けば遠くに行くほど、自分が見えなくなるだけだ」と、釈迦は喝破している。
では、その自分とはどこにあるのか。
釈迦が言ったからといって、インドにあるわけではない。
もちろんイラクにもない。
それは自分の中にあるのだ。
もし自分探しをしたいのなら、わざわざ遠くまで行って人に迷惑をかけるようなことをせずに、自宅で静かに座禅でも組んで、心ゆくまで自分を探したらよかろう。
『無事是貴人』なのであるから。
【追記】
この日記を更新してから寝ようと思っていたが、睡魔には勝てなかった。
つい先ほど(午前8時頃)目が覚めたのだが、テレビをつけると、イラクで香田さんらしき日本人男性の遺体が見つかったと言っていた。
ご冥福をお祈りします。
4月に拉致され、解放後に「それでもイラクの人のことが嫌いになれない」と言った高遠女史は、今どうしているのだろうか。
それほど真摯なボランティア活動家なのだから、きっと今頃は新潟にいるはずである。
まさか危険だからという理由で、新潟に行ってないってことはないよなあ。
ああ、そうだった。
お友だちのジャミーラが捕まったので、再びPTSDになって寝込んでいるかもしれない。
【日本人人質】
今回またしても、高遠さんの好きなイラクで日本人が拉致された。
例の香田さんのことだ。
彼の出身地は直方市というから、ぼくの住む北九州市の隣である。
ぼくの家からもそんなに離れてはいない。
嫁さんの会社には、小学校時代の同級生もいるということだ。
ということは、もし彼が実家に住んでいたとしたら、ふつうの若者と同様、今頃夜中にドンキやコンビニあたりでたむろしていたことだろう。
【自分探しの旅】
さて、もうさんざん言い尽くされていることだが、彼は一体何をしに行ったのだろう。
新聞には「サマワに行きたかった」と書いてあった。
サマワに行って何をしようとしていたのか?
自衛隊に縁があるふうでもないし、ジャーナリストというわけでもない。
先の高遠女史のように、政治的な背景を持っているわけでもなく、ボランティアでもない。
あるところには、高遠女史と同じく「自分探しの旅に行った」だと書いてあった。
最近、自分探しの旅なるものが流行っているようだが、釈迦の時代に解決した問題を、どうして今頃蒸し返すようなことをするのだろう。
「遠くに行けば遠くに行くほど、自分が見えなくなるだけだ」と、釈迦は喝破している。
では、その自分とはどこにあるのか。
釈迦が言ったからといって、インドにあるわけではない。
もちろんイラクにもない。
それは自分の中にあるのだ。
もし自分探しをしたいのなら、わざわざ遠くまで行って人に迷惑をかけるようなことをせずに、自宅で静かに座禅でも組んで、心ゆくまで自分を探したらよかろう。
『無事是貴人』なのであるから。
【追記】
この日記を更新してから寝ようと思っていたが、睡魔には勝てなかった。
つい先ほど(午前8時頃)目が覚めたのだが、テレビをつけると、イラクで香田さんらしき日本人男性の遺体が見つかったと言っていた。
ご冥福をお祈りします。
昨日、プロ野球のMVP・新人王およびベストナインが発表された。
パリーグのMVPは、ダイエーの松中、新人王は同じくダイエーの三瀬だった。
そこまでは予想通りだったが、問題はベストナインである。
いつもなら、ベストナインは優勝チームから多く選出される。
ところが今回はそうならなかった。
一番多かったのはダイエー勢で、4人が選出された。
では、この間日本一になった西武勢はどうだったのかというと、一人和田が入っているだけである。
もちろんこの表彰は、レギュラーシーズンでの活躍に対してのものだから、当然1位になったダイエー勢が多いのはうなずける。
が、西武勢はいったい何をやっていたのだろう。
これだけ見ると、選手は和田以外の誰も活躍していないような印象を受けるではないか。
そして、それは「日本一は、ただ単に運がよかっただけじゃないか」ということにつながるだろう。
もしかしたら、今回のベストナインには、投票権を持つプロ野球担当記者の同情があったのではないだろうか。
ペナントレースを苦労して勝ち抜いて1位になった。
しかし、それは優勝ではなく、単にプレーオフ第1ステージの免除の権利を得ただけだった。
つまりジャンケンに勝ったようなものである。
こうなるなると選手たちはかわいそうである。
ということで、つい1票というのもあったかもしれない。
そうであれば、記者たちもプレーオフ制度に矛盾を感じているのだろう。
再びプレーオフのことを持ち出すのも何だが、やはりこの制度はおかしい。
これをやることによって、ペナントレースがレースにならなくなるからである。
つまり、ペナントレースというのは、長い時間かけてのプレーオフ選出大ジャンケン大会にすぎないのだ。
本番はあくまでもプレーオフである。
そこに要求されるのは『実力』ではない。
『運』と『要領のよさ』なのだ。
まるでサラリーマン社会のようである。
しかし、ここまで軽く扱われるとなると、ペナントレースは全くおもしろくないものになってしまう。
プレーオフの動員数やマスコミ等の盛り上がりかたを見て、大方の人が「大成功だ」という意見だった。
が、大成功だったのはたった8試合のプレーオフだけであって、別に『今シーズン』が成功したわけではない。
まあ、確かに最後の最後に熾烈な3位争いがあって、印象的に盛り上がったようにも見えるが、シーズン全体を見れば、さほど盛り上がってはいない。
さて、今回のことで、レギュラーシーズンを勝ちぬくことが大事ではなく、そのあとのプレーオフこそが大事なのだということがよくわかった。
ということは、今後は「どうせレギュラーシーズンに頑張っても優勝にはつながらないんだから、真剣にやらなくてもいいや」というチームや、「どうせレギュラーシーズンに応援しても優勝にはつながらないんだから、最後だけ応援すればいいや」と思うファンが出てくるのではないだろうか。
そうなると、シーズン自体が盛り上がらなくなってしまう。
せっかく伸ばしてきた動員数も、来年からは下降線をたどることになるだろう。
パリーグのおっさんたち、悪いことは言わんから、こんな悪しきプレーオフなんてやめてしまえ。
さもなくば、近いうちにパリーグは潰れてしまうだろう。
パリーグのMVPは、ダイエーの松中、新人王は同じくダイエーの三瀬だった。
そこまでは予想通りだったが、問題はベストナインである。
いつもなら、ベストナインは優勝チームから多く選出される。
ところが今回はそうならなかった。
一番多かったのはダイエー勢で、4人が選出された。
では、この間日本一になった西武勢はどうだったのかというと、一人和田が入っているだけである。
もちろんこの表彰は、レギュラーシーズンでの活躍に対してのものだから、当然1位になったダイエー勢が多いのはうなずける。
が、西武勢はいったい何をやっていたのだろう。
これだけ見ると、選手は和田以外の誰も活躍していないような印象を受けるではないか。
そして、それは「日本一は、ただ単に運がよかっただけじゃないか」ということにつながるだろう。
もしかしたら、今回のベストナインには、投票権を持つプロ野球担当記者の同情があったのではないだろうか。
ペナントレースを苦労して勝ち抜いて1位になった。
しかし、それは優勝ではなく、単にプレーオフ第1ステージの免除の権利を得ただけだった。
つまりジャンケンに勝ったようなものである。
こうなるなると選手たちはかわいそうである。
ということで、つい1票というのもあったかもしれない。
そうであれば、記者たちもプレーオフ制度に矛盾を感じているのだろう。
再びプレーオフのことを持ち出すのも何だが、やはりこの制度はおかしい。
これをやることによって、ペナントレースがレースにならなくなるからである。
つまり、ペナントレースというのは、長い時間かけてのプレーオフ選出大ジャンケン大会にすぎないのだ。
本番はあくまでもプレーオフである。
そこに要求されるのは『実力』ではない。
『運』と『要領のよさ』なのだ。
まるでサラリーマン社会のようである。
しかし、ここまで軽く扱われるとなると、ペナントレースは全くおもしろくないものになってしまう。
プレーオフの動員数やマスコミ等の盛り上がりかたを見て、大方の人が「大成功だ」という意見だった。
が、大成功だったのはたった8試合のプレーオフだけであって、別に『今シーズン』が成功したわけではない。
まあ、確かに最後の最後に熾烈な3位争いがあって、印象的に盛り上がったようにも見えるが、シーズン全体を見れば、さほど盛り上がってはいない。
さて、今回のことで、レギュラーシーズンを勝ちぬくことが大事ではなく、そのあとのプレーオフこそが大事なのだということがよくわかった。
ということは、今後は「どうせレギュラーシーズンに頑張っても優勝にはつながらないんだから、真剣にやらなくてもいいや」というチームや、「どうせレギュラーシーズンに応援しても優勝にはつながらないんだから、最後だけ応援すればいいや」と思うファンが出てくるのではないだろうか。
そうなると、シーズン自体が盛り上がらなくなってしまう。
せっかく伸ばしてきた動員数も、来年からは下降線をたどることになるだろう。
パリーグのおっさんたち、悪いことは言わんから、こんな悪しきプレーオフなんてやめてしまえ。
さもなくば、近いうちにパリーグは潰れてしまうだろう。
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