吹く風

いろんなことに悩む暇があったら、さっさとネタにしてしまおう!

言葉をつま弾く

ためいき(再録)

ためいき さりげないためいきやめて今日から真面目にやっていくんだ昨日吐いたあの言葉に嘘や偽りはないんだからそしていつか見返してやるんだあいつも、あいつも、みんなまとめてあの日のぼくは正しかったんだとそれがぼくの人生だったと もう振り返らない …

暗闇の向こう

『春一番』を作ってから二ヶ月後、ぼくは生まれて初めて恋愛詩を書いたのだが、ギクシャクして何かまとまりがなかった。この『暗闇の向こう』は恋愛詩第二弾ということになる。 夜になると、二階にあるぼくの部屋から、いつも遠くにある街の灯りを眺めていた…

追いかけて

三十代半ばのこと。元同僚から、「結婚するので、披露宴で歌を歌ってくれんか」 という依頼がきた。仲のいい人だったので、心安く引き受けたが、なかなか歌う歌が決まらなかった。人の結婚式で歌ったことは何度もあったのだが、同じ歌を歌ったことはない。そ…

空を翔べ!

『空を翔べ!』という詩を書いたのは、三十代後半だった。テレビで鳥の巣立ちのドキュメントをやっていたのだが、それを見ている時に、湧いてきた言葉を書きとめたものだ。曲は19歳の頃に作ったものを充てた。 この歌、過去に何度かブログに上げたことがあ…

卒業

今回紹介するのは、『卒業』です。卒業をそのままテーマにした作品です。この曲は高三の2月に作ったものです。詩を読んでもらったらわかるのですが、内容が若いですね。このころボブ・ディランの詩をよく読んでいたせいで、その影響が詩に現れています。さて…

いま(2010年10月12日記事のリライト)

いまいま、いやな時が続いています。早くここから抜け出したいのです。時の続く限り少しの夢が欲しいのですが、時は冷たく過ぎ去っていきます。 いま、いやな雨が降り続いています。 もう傘には穴が開いているのです。 ちょっとだけ傘を直す時が欲しいのです…

春一番

gooブログに引っ越した当初に上げていたものですが、リンクを貼り替えました。春一番顔を洗って、風が肌を潤すとき誰かがささやく、変わったねあなたもうん、もう春だもの春一番、ほらもう冬を忘れてる風の光に白い山が笑うとき誰かがささやく、長くなったね…

春のようなしぐさ

嫁さんと付き合いだしたのは、ぼくが25歳の時だった。最初に会ったのが23歳の時だったから、出会ってから2年後に交際が始まったことになる。 最初に会った時に、何か予感のようなものがあったものの、当時未成年だった彼女に恋愛感情を抱くことはなかっ…

春の夜

1978年、この年の4月にぼくは東京に出る。その少し前の話。 その前の年、ぼくはデパートの配送部門でアルバイトをやっていた。お歳暮を地区ごとに振り分ける仕事だった。そんなに長くはなかったが、いろいろな友だちが出来、実に楽しい時間を過ごさせて…

淡い望み

何度も書いているが、ぼくは20歳から22歳にかけて東京に住んでいた。その間、いろいろな出会いがあったものの、付き合うまでには到らなかった。高校時代に好きだった人の影を、ぼくはまだ追っていたのだ。 東京に出て二ヵ月目のある夜、 「いったい彼女…

夢のいたずら

昨日、『勘違い』という記事を書いていて思った。 「やっぱり好きというひと言を相手に伝えた方が良かったのではないか。そうすれば結果はどうであれ、その先に進めたはずだ」と。 言わなかったから、いつまでも未練を引きずる結果になったのだ。 今日紹介す…

遥かな島に

これも人の結婚式で歌った歌だ。しかし、そのために作った歌ではない。 二十代前半、後々曲を付けようと思って、たくさんの詩をノートに書き溜めしていた。恋やら、仕事やら、人生やら、いろんなことをそこに書き綴っていた。 それから数年後、この曲を思い…

つきよまち

ぼくの住む福岡県八幡の隣に、水巻という町がある。その昔は炭鉱町だったが、今は北九州のベッドタウンになっている。 その水巻町に、『月夜待』という名の交差点がある。場所はJR東水巻駅(福北ゆたか線)の上にある。なんで上なのかというと、線路と道路…

今日も君を想い出にする

『赤いエプロン』でも書いたのだが、ぼくは25歳の時、嫁さんと正式に交際を始めた。付き合いだして一カ月程たった頃だった。嫁さんは新しくできた支店に、無期限で応援に行くことになったのだ。戻ってきたのは数か月後で、その間ぼくは狂ってました。まだ…

南の窓

東京にいた頃、ぼくは年寄り夫婦が経営する下宿屋の二階に住んでいた。家は木造で作りが悪く、ちょっと強い風が吹くと家は揺れるし、窓からは隙間風が吹き込んでくる。 そういう家だったから、ギターを弾いて歌を歌えば当然音が外に漏れる。ということで昼間…

木漏れ日

五十代に入ってから、歌を作ることがなくなった。というより、ギターを弾くことが少なくなった。理由の一つとして、マンションの騒音問題がある。別にぼくのギターの音が問題になったのではないが、神経質な管理会社が普段の生活音も気をつけてくれと言うよ…

秋の夜

高校三年秋に始めた押韻ばかりの意味のない詩に興味がなくなり、何かそれに代わるものはないかと探していた時に見つけたのが、中原中也だった。それまでそういう詩人がいたのも知らなかった。ある日、本屋で彼の詩集を読んでショックを受けた。 最初は中也の…

街の灯

かつて北九州の小倉駅前に『黄昏』という喫茶店があった。ぼくは東京に出る前、小倉でアルバイトをしていたのだが、その帰りにバイト仲間とよくその喫茶店に行っていた。午後5時に終わる仕事だったので、『黄昏』に着く頃は、本当に黄昏れ時で琥珀色の空が…

レジャーモービルの女

77年2月のある日、ぼくは一夜限りのアルバイトで、長距離トラックの助手席に乗っていた。行き先は熊本で、こちらで積み込んだ荷物を下ろす仕事だった。 元来人見知りのぼくだが、トラックの運転手さんとは妙にウマが合い、車中ずっと話していた。その運転…

昨日までの生きざま

十数年前、ヤマハが『プレイヤーズ王国』という、楽曲を投稿するサイトを立ち上げた。プロ・アマ、自作他作問わずとあり、ぼくはさっそく自作曲で参加した。 最初は当時一番の自信作を投稿し、そこそこの評価を得た。気をよくして、以降十曲ほどアップした。…

ひとりぼっち

ぼくは20歳から22歳まで東京に住んでいた。 20歳の春にまったくの未知だった東京に飛び込んでから一年、ようやく東京生活に慣れた頃だった。それとなく仲間が出来、その仲間と飲みに行ったり、ドライブに行ったり、彼らの家を泊まり歩いたりして親交を…

スポットライト

二十代の半ばから、頻繁に友人知人の結婚披露宴に招かれるようになった。そこでいつも歌のリクエストがかかる。最初の頃こそ、カラオケでありふれた歌を歌っていたが、だんだんそれに飽きてきて、ギターを持って参加するようになった。 そこで歌った歌は、高…

傾きかけた日々

高校2年の秋、その頃付き合い始めた人と初めてデートした。場所は太宰府だった。 小雨の降る中、天満宮を二人で歩いたのだが、なぜか彼女がよそよそしい。あまり喜んでないようなんだな。話しかけても、素っ気ない返事を返してくるだけだったし。何の進展も…

赤いエプロン

古い歌ばかり紹介してきたので、比較的新しい歌を紹介します。 前の記事で、25歳の時にずっと好きだった人のことを断ち切った、と書いたが、実は23歳の時にぼくは今の嫁さんと出会っている。その時の模様を『詩風エッセイ集 赤いエプロン』に書いている…

卒業Ⅱ

今回紹介するのは、もう一つの『卒業』です。前回の分と違って、こちらは恋愛詩になってい ます。 『卒業Ⅱ』 ついさっき雨はやんでしまったばかりなんだから もうこれ以上ぼくを苦しめないでほしい いつも同じように君はぼくを窺っている でももうぼくの目に…

人生のほらふき

曲というのは、どこで落ちてくるかわからない。今日紹介する『人生のほらふき』という曲、実はトイレのドアの閉まる音が頭の中で曲化したものなのだ。当時住んでいた家は、トイレが一階にあった。その曲が落ちてきたので、ぼくはラジカセの置いてある二階の…

ネズミ通り15番地

高三の夏休みの終わりに、『いつまでも続く階段』を作った後、けっこう多くの曲を作ったのだが、これといったものが出来なかった。 曲だけではなく、肝心の詩の方がダメだった。その原因になったのが押韻だ。これはボブ・ディランの影響だった。ディランの詩…

いつまでも続く階段

高校3年の夏休み、文化祭に出るためにバンドを作って練習していたのだが、そのメンバーの一人が、受験勉強に集中したいという理由で離脱した。それがきっかけになりバンドは解散した。 そういう時期に作った曲です。 『いつまでも続く階段』 群がる虫たち …