ぶるうす
線路沿いの小道で昨日の子供達が手を振りながら汽車を追っていく。運転手のおじさんはそれに答えて汽笛を鳴らし煙を噴かしてくれる。田んぼと電柱の他に何もなかった田舎町の小さな思い出であります。
【詩】悔いよ己を|新谷雅先 悔いよ己を 我が恥ずべき過去を 乱るる心を 偽りの行いを 後悔による賛美を 我が醜き身を 悔いよ己を 我が恥ずべき現在(いま)を 偽りの中の沈黙を 沈黙の中の偽りを... note(ノート) 【詩】尿酸値ブルース|新谷雅先 呼んで…
湿気ったダンヒルを口にすると君がぼくの手から火を奪う。そして指でワッカを作ってはふうと彼方へ吹きつける。 だけど一度だけでは消えなくて二度三度と続けるうちに君のかわいい指がアチッと言って思わずぼくの耳たぶをつかむ。 とがめようのない君の行為…
想い出度が25%思い込み度が15%偶像度が20%期待度が20%存在度が10%恋愛度が10%現実度が0%
青空を遮断する灰色の雲が笑顔で指揮棒を振っているさりげなく笑顔で近づいて彼らに『愛』をうたわせるさりげなく風を吹かせては彼らに『平和』を語らせるさりげなく雨を降らせては彼らを『正義』に走らせるさりげなく青空を垣間見せ彼らに『銃』をかつがせる
教室の中のきみしか知らないどんな家庭で育ってきたのかどういう幼少時代だったのかどういう家に住んでいるのかどういう食べ物が好きなのか教室の中のきみしか知らないどういう服を好んで着るのかどんな友達と遊んでいるのかどういう会話をしているのかどう…
あの女こっちを見てるじゃないか。もしかしたら気があるんだろうか。新たな恋が芽生えたりして。だって気持ちは17歳なんだから。 50メートル6秒台だって?ちょっと本気を出せばそのくらいの記録は出せるよだって気持ちは17歳なんだから。 駅までたっ…
ぼくが二十歳の頃の話です。昼食後通りを歩いていると、自販機の前で、コーヒーを買っている男がおりました。ポケットに手を突っ込んで小銭をさぐっておりました。 その男がそのポケットから手を出した時でした。手の甲に何かついておりました。それは足もと…
夜、嫁さんと二人でコンビニに明日のパンを買いに行く。それからビデオなんかを見て、寝る前のひとときを楽しむ。人生今節の楽しみはまぁ、こんなところですかね。 では人生次節の楽しみはというとそれがまだはっきりしてないのですよ。まぁ今節にあまり変化…
心地よく眠りに就きいい夢を見ている時だった。突然ハデな爆音が夢の中に紛れ込んできてそれで目が覚めた。家の前の道路を数台のバイクが爆音を立てながら走っているのだ。しかもサッサと過ぎ去ればいいものをわざとゆっくり走っている。この音で目が覚めた…
ハゲや白髪に0120デブやメタボに0120シワや肌荒れ0120肩こり腰痛0120膝の痛みに0120関節炎にも0120頻尿尿漏れ0120歯磨き歯ブラシ0120安眠枕も0120万能薬です0120テレビ買うのも0120高枝切りバサミも0120便…
どうせまた捨ててしまうんだろうなんて思いながら本を買う だけど少しは楽しくなるかもなんて考えながら本を買う この一冊が人生を好転させるかもなんて夢を見ながら本を買う しかしいつも何も残らないんだよなんてグチを垂れながら本を買う
一歩を踏み出そう出来なかったことを考えるから、今がとてもやりきれない。いつかやり直しがきくんだと、曖昧な日々を過ごしてきた。このままではだめだ。一歩を踏み出そう。そこからのことを考えないから、日々はいつもの繰り返し。まだ若いという勘違いは…
私は静電気地獄からやってきた バチッと痛い野郎でございます。 痛くて寂しい野郎でございます。 人様にバチッと痛みを与えては 自分もバチッと痛い思いをする 損な生きものなのでございます。 痛い人だと後ろ指さされながら それをバチバチッと感じながら …
あるブログに、時々自作曲を上げているのですが、最近反応が良かった曲を貼っておきます。心の中をいつもいつも考えることは暮らしのことばかり日々が通り抜けていく風は吹く、心の中をいつもいつも同じことの繰り返しばかり日々が色褪せていく時は行く、心…
この変なしぐさが 自分だったりする。 根はしゃべり好きなのが 自分だったりする。 物腰のぎこちなさが 自分だったりする。 要領が悪いと言われるのが 自分だったりする。 根のない意地の悪さが 自分だったりする。 ちょっと意地を張るのが 自分だったりする…
スマホで調べものをしている時に 同世代と思しき方が近づいてきて、 「見えるんですか」と言うのです。 『おかしな人だ』と思っていると、 同世代のぼくがメガネもかけずに スマホの細文字を見ていることが 羨ましく思えて声をかけたんだと。 六十を超えた今…
部活を引退したぼくたちを待っていたのは、 慣れない夕方ラッシュだった。 それまでわりと遅く家に帰っていたので、 いつもバスはガラガラだった。 短い乗車時間だったけど、 だだっ広い空間の中でぼくたちは 疲れた体を横たえて寝ていた。 それがあまりに心…
何を言っても知らんぷりして したい放題のネコを見て人は こう思っているのであります。 『無知で身勝手な生き物』と。 畜生扱いのネコだけど、実は 人間の言葉もその人の性格も 社会の動きもこの国の未来も 恐らくは宇宙の仕組みだって 何もかもわかってい…
秋は楽しい夏休みを終わらせる 秋はぼくたちの自由を奪い取る 秋はぼくたちから海を遠ざける 秋はぼくたちから山を遠ざける 秋は半そでの生活を終わらせる 秋は長い二学期の大半を占める そして冷たく寒い冬を呼ぶんだ だから秋を好きになれなかった
ツクツクボウシの声が耳につき 暑さが何となく惰性に変わり 虫の音色に疲れが見え ゴミ収集車のオルゴールが寂しく感じ スーパーのハワイアンが空しくなり 日差しと風が別物に感じ 晴れた日の青空が白く見え 雨上がり虹がツブツブに見え 広場に集まる友だち…
日記と銘打ってブログをやっていた頃は 毎日更新しなければならないと思い込み 寝る間も惜しんで書いていたものだ。 ま、今でもほぼ毎日更新しているわけだが あの頃のような、どうしても書かなければ という必死感や悲壮感がまったくない。 かなりのんびり…
墓参りに行く途中に 由緒ある神社がある。 神武天皇が東征する前に しばらく政務を執った場所で 当時の祭祀の跡が 今でもそこには残っている。 心がついそこに向いたので ぼくは急遽路線を変更して その神社に車を進めた。 祭祀跡は鳥居の横にある。 十畳間…
・・・事故か? 上り車線の真ん中で 二台の軽が頭を突き合わせている。 あらら、二台ともボンネットが 開いているじゃないか。きっと 直進車と右折車がぶつかったんだろうな。 いったい誰が運転しているのだろう。 二台の車の運転席には、同じ色の 作業着を着た…
1,設定年齢 高校を卒業してから ぼくの設定年齢はずっと17歳だ。 ゆえに思想は若く 地に足のつかない人生を送っている。 無鉄砲に突っ走ったり ストレートに自分を表現したり 実に生意気なことを言ったり 大人的な処世を嫌ったり 年下がおっさんに見えた…
波に乗る風 涼やかに ああ映し出す 月影 夢のような 時は過ぎ 短すぎる 夏の夜 君は一人 浜に立ち 波寄際に うるわしく ああ風の音 波の音 短すぎる 夏の夜 そして君は ぼくを呼ぶ 貝殻片手に ぼくを呼ぶ そっとこの手を 握りしめ 肩に頬を すり寄せて 夢の…
七夕の日に星が出ることは少ない。 本来の旧暦なら出るだろうが 新暦だと梅雨時期に当たるため 星が出る確率が低いのだ。 小学生の頃だったか、七夕の日に 『星の観察をしてこい』という 理科の宿題が出たことがある。 もちろん新暦の梅雨時期である。 近所…
今を生きている人類は寒いですからね、 暑さの中では生きていけないんですよ。 だからバタバタと倒れてしまうんです。 文明を進化のように言ってますけどね、 実は人類を退化させる仕掛けでしてね。 そうそれは劇薬と言ってもいいのです。 仕掛けた側は劇薬…
その駐車場は人気がない。 車はいつも駐まってない。 たまにいるのは猫ぐらい。 それも夜しか集まらない。 わりと広いスペースだし 常にガラガラ状態なので 時おり大きなトラックが Uターンに利用している。 立地が悪いわけではない。 費用も決して高くはな…
毎週月曜日の朝と木曜日の朝は 他の曜日よりも鴉が多いのです。 その日は生ゴミを出す日なので 鴉が多いのもわかるわけですが、 ヤツら人間がゴミを出す前から カーカー大騒ぎしているのです。 もしゴミを出す日時がわかって 鴉が集まっているのだとすると …