吹く風

いろんなことに悩む暇があったら、さっさとネタにしてしまおう!

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

朝のにおい

「ああ今日はこのにおいか」 朝、目が覚めて窓を開けると 日替わりでいろいろなにおいが 部屋の中に染みこんでくる。 『このにおい』といったって 別に特別なにおいではない。 何度も嗅いだことのある ありふれた朝のにおいだ。 ただ、いろいろなにおいを ひ…

プチッと

少し前の映画を見ていると たまに現在映画やドラマで 大活躍している俳優女優の 若い頃の姿を目にすることがある。 もちろん現在のような 重要な役じゃなくチョイ役だ。 そのせいなのか、若さのせいか どいつもこいつも垢抜けない。 おかげで最初は気がつか…

修学旅行

秋風の吹く晴天の富士スバルラインを バスは軽快に登っていく。 バスガイドの説明そっちのけで ぼくたちは好き勝手に歌をうたう。 誰かが『岬めぐり』を歌っている時、 窓から湖が見えてきた。 それが思い出のひとつになった。 白糸の滝で濡れながらの写真撮…

鉄腕アトムを見終わった後

鉄腕アトムを見終わった後 ぼくは布団の中でクルクル、 クルクルと世の中が 回っているのを感じたんだ。 気がつけば東京五輪をやっていて、 気がつけば大阪万博が終わっていて、 わけのわからないまま時代が進み、 その流れの中で老若男女は踊らされ、 政権…

数学の先生

ぼくが高校一年生の頃の話だ。 数学の授業中に担当の先生が突然 教室を抜け出したことがあった。 何も言わずに出ていったものだから 教室内はちょっとガヤついたのだが、 十分ほどして先生は戻ってきたので、 大きな騒ぎにはならず、職員室に忘れ物でも 取り…

映画館から出た時の戸惑い

例えば映画館のような 外の明かりから隔離された場所で 過ごしていると 天気や時間がわからなくなってしまう。 入館する時に晴れていたら、 途中の変化を知らないので 頭の中は晴れたままの イメージを保っている。 そのため外に出た時に 雨が降っていたりし…

サラサラと

1, たとえその日が何もやることのない、 暇な暇な一日だったとしても、 その一日はぼくにとって必要な一日なんだ。 たとえそこがつまらない場所で、 つまらない風景が展開していたとしても、 その風景はぼくにとって必要な風景なんだ。 たとえやっても無駄…

白髪遍歴

初めて自分の頭に 白髪を確認したのが 17歳の頃で 耳の上あたりに 白髪が目立ち始めたのが 27歳の頃で 頭の所々が白い塊になり ブラックジャック的になったのが 32歳の頃で しゃれっ気を出して 髪を染めてみたのが 38歳の頃で 染め粉が合わずに 白髪…

恋愛詩

ある人から恋愛詩を一つ頼まれまして、試行錯誤していたのでありますが、なかなかうまく言葉が出てこないのです。おかげで恋愛詩のみならず、もうすべてが行き詰まっている状態であります。 だいたい現在恋愛もしてないこの身に、どうして恋愛詩が書けましょ…

マイナカード、見たくない

昨日、マイナンバーカードの申請書を見つけたあと、さっさと書き込んですぐに送ろうと思った。ところが、それには写真を貼る欄があり、6ヶ月以内に撮った写真を貼ってくれと書いてあった。 「そんなの有るわけないやん。撮りに行くの面倒やな。やっぱり申請…

関心ないもの

昨日まで、ぼくはマイナンバーカードにまったく関心を持っていなかった。運転免許証を持っているので必要ないと思っていたのだ。 ところがこの間のニュースで、『運転免許証や健康保険証を一本化』『今作れば2万円分のポイントを貰える』ということを知り、…

長袖

例年は10月が終わる頃まで半袖で生活をしていた。周りからは「寒くないんですか?」と聞かれることが多かったが、それほど寒いとは感じなかった。ところが、今年は10月頭から長袖で生活をしている。夜はそれだけでは足りず、半纏まで着込んでいる。これ…

『×』を消そう

昨日あることを書こうとして、途中までノートに下書きしておいた。ところが今日になって、そこからの文章が出てこない。あげくの果てに、せっかく書いた文章を『×』で消して、その下に新たな文章を試みた。だけど何も出てこない。きっと今日はそんな日なんだ…

その一言

その一言が言えなくて後悔することがある その一言を言い忘れて後悔することがある。 その一言が足りなくて後悔することがある。 その一言を言い過ぎて後悔することがある。 その一言を言い違えて後悔することがある。 その一言を二言言って後悔することがあ…

口笛

小学生の頃、ぼくは窓際の席になることが多かった。夏は日光をもろに受けるし、冬はすきま風が入ってくるし、けっこう苦労したものだ。 とはいえ、窓際生活も悪いものではなかった。のどかな外の風景が見えるので、退屈な授業でクサクサしている時の気分転換…

捨て身技

柔道に捨て身技というのがある。 自分の身を捨てて、 相手の力を存分に利用する技だ。 巴投げとか、谷落としとか、 えらく名前がかっこいい。 体の小さな日本人が、 体の大きな人からの、 力尽くの攻撃を、 いかに防ぐかを工夫して できあがったのが柔道だ。…

くさむらの嘆き

そうやって毎日をヒョロヒョロと うたっているのもいいんだけどね そろそろ冬支度をしたらどうだい そんなに肥えた土地でもないのに 人間が草を刈っていくもんだから 食糧はもうほとんどなくなったし 雨や風から身を防げなくなったし 人や鳥から身を守れなく…

男は無力だ

一昨日の話。久しぶりに夫婦そろって休みだった。外に昼食を食べに行き、買い物を済ませ、午後4時頃に家に帰った。 しばらく家でテレビを見るなどしてくつろいでいたのだが、7時過ぎだったか突然嫁さんが、「頭が痛い」と言いだした。 「大丈夫か?」と聞…

19の頃

19の頃 雨が降りしきる小さな街の中を いつも傘もささずにぼくは歩いていた 19の頃ぼくには何も見えなかった 時の流れでさえも いつも自分を作っては日々を送っていた 大人びたしぐさに人目を気にしていた 19の頃ぼくには自信もなくて つまらぬ人の言…

コツコツコツコツ

暗い夜道を歩いている時だ コツコツコツコツコツ」と 感覚5メートル後の方から 突然靴の音が聞こえてきた 男だろうか?女だろうか? コツコツコツコツコツ」と 靴の音はずっとついてくる つかずはなれずついてくる ぼくは振返ることをしない 幼い頃にえたい…

西から風が吹いてきたら

西から風が吹いてきたら 朝一番の汽車に乗って 懐かしいふるさとに帰るんだ 向かい風をたどってね 雨が降ったってかまわないよ 傘の一本もいらないよ だってぼくのふるさとは いつだって晴れているんだから 小さな思い出をたどっても ぼくは懐かしいとは思わ…

猫を見て思う

実はね、 この世の中にいる猫の多くは、 人間の生まれ変わりなんだよ。 前世に誰にへつらうでもなく 気ままに生きている猫を見て、 羨む人の願いを神様が聞入れ、 現世に猫としての生を与えた。 だからね、 猫が素知らぬ顔をしていても、 決して侮ってはいけ…

侵略者

朝方ぼくは飛び起きてしまった。 どこからとなくマグマ大使を呼ぶ 笛の音が聞こえてきたからだ。 地球のどこかで何かが 起こっているのかもしれない。 宇宙からの侵略者が やってきたのかもしれない。 そこまで大規模なことでは ないのかもしれない。 いろい…

時計の中の小人

子どもの頃 茶の間に掛けてある 柱時計が止まると いつもぼくは 思っていたものだった。 その中で働いている 小人たちが疲れて 時を止めているんだ、と。 ついこの間のこと リビングに掛けてある 掛け時計が止まった。 その時ぼくは 思ったものだった。 子ど…

『欽ドン』という記憶

昔のテレビ番組に『欽ドン』というのがあった。 萩本欽一がやっていたバラエティ番組で 『欽XX』という欽ちゃんモノの 走りとなった番組だが、今日ふと あれは元々ラジオの番組だった ということを思い出した。 四十数年間、ぼくは一度もそのことを 脳裏に…

健康診断

機械がぼくの将来の死因を探っている。 検尿、血圧、採血、バリウム、心電図、 レントゲン、問診、再び血圧血圧血圧。 この数値、血圧がどうたら、こうたら。 これは高い。やれ脳梗塞だ心筋梗塞だ。 お医者様お医者様大丈夫ですよ大丈夫。 わたしゃこんなこ…

「いいのか、それで」

夜中になると腹が減る。 何か腹に入れたいのだが 食べてしまうと体型崩壊が始まり それと併せて健康崩壊も始まる。 そのことが重々わかっているから 懸命に我慢しようとする。 ところが懸命に我慢すればするほど 心に隙が出来てしまい、そこに 『少しくらい…

プチ断食のデメリット

とうとう体重が65㎏台に突入した。8月にプチ断食を始めてから12㎏減、2年前からだと17㎏減になる。メタボ体系から解放され、長年悩みのタネだった血圧も改善した。 ということで、プチ断食はいいこと尽くめなのだが、デメリットがないわけではない。…

道ばた仁義

道ばたにスズメがいた。 何か拾って食べていた。 周りにハトがいた。 何か拾って食べていた。 一羽のカラスがやって来た。 スズメは慌てて飛び去った。 ハトは歩いて移動した。 カラスはそこに居座って 彼らのエサを漁りだした。 そのうちハトは飛んで行った…

エスカレーター

エスカレーターのある場所は 大がかりな機械が動いている 危険極まりない場所であって、 親が「その辺で遊んでなさい」 とほったらかす場所ではない。 また監視役の爺さん婆さんが エスカレーターで遊んでいる 孫に目を細める場所でもない。 上りエスカレー…