2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧
六十代で人生を諦めている友がいる。 もう終活でもやっているのだろうか、 世の中とは真逆の方向を歩いている。 世俗のことは他人任せになっていて、 何かに取り組む姿勢が見えてこない。 否生きる姿勢が見えてこないのです。 常に下を向き薄笑み浮べトボト…
勘違いしてはならない 我々生物は神の体内に 寄生するミクロの菌だ 故に神は意識しないし 愛を向けることもない 時に神が無慈悲な目を 我々生物に向けるのも 意識の外にあるからだ 勘違いしてはならない
ぼくとあの人はある時期 相思相愛だったんだけど おたがいに意識しすぎて 構えすぎて、考えすぎて 縁のない人になりました ぼくとあの人はある時期 相思相愛だったんだけど それを知らずにきたので 片想いという認識を基に 今の人生は作られました ぼくとあ…
かつて『象が踏んでも壊れない』という筆入れがあった。 テレビのコマーシャルでは、実際に象が踏んでいる映像が使われていた。 しかしそれは象が踏んでいるというよりも、足を乗せているだけにしか見えなかった。 高校一年の時だった。 CMから数年経って…
ある山の頂に布団を敷いて ぼくらは睡眠をとっていた 粉雪が降り続いてはいるが 薄日が射してなぜか暖かい ふと布団の外を見てみると その一面を花が覆っている 冬のある日そんな夢を見た
床屋に行くと、いつもラジオがかかっている。 普段はパーソナリティのトーク番組をやっているのだが、今日は少し遅い時間に行ったためすでにトーク番組は終わりかけていて、ぼくが髪を切り始めてから間もなくして、次の人生相談が始まった。 ぼくはこの手の…
昨日の朝、職場に行くと「XXさんから電話が入ってました。折り返しお願いします」というメモが貼ってあった。 そこでさっそく電話をかけようとしたのだが、部署に一台しかない電話は、隣の部署のY子ちゃんが使っていた。 仕方なく電話は後回しにして、他…
角質化した肌がポロポロと 剥がれて落ちていくように この人生も知らないうちに 剥がれ落ちているのだろう。 例えば体力がなくなったり 物忘れがひどくなったりだ。 人はそれを老化で片付ける。 だけど剥がれた肌の跡には 瑞々しい肌が生まれてくる。 決して…
腹から声を出しましょう 腹から歌を生みましょう 歌とは従来そんなもので 口先だけで唄ってみても 伝わらないものなのです もしも歌だけであの人を 振り向かせてみたいなら 腹から声を出しましょう 腹から歌を生みましょう
神の前で宗教を必要とする ヒトが体を曲げ祈っている。 その横で宗教を不要とする ネコが体を曲げ毛繕いする。 おたがい懸命に生きている。 ヒトは安らぎを得るために 必死に神や仏を求めている。 ネコは安らぎを得るために 必死に肉や魚を求めている。 おた…
朝に不安を感じた時には 不安の素をひとつひとつ 心の熱で溶かしていって 一滴残らず飲み込んだら 残尿感が残らないように お手洗いで流しましょう 力いっぱい流しましょう 流して終了させましょう
前世の場面を夢に見ることがある。 現世の夢よりも少し煤けた背景で 言葉遣いや服装がどこか古くさく そこに懐かしい感情が加わるので それが前世のことだとわかるのだ。 夢に出てくる場面はいつも同じで 特殊な大事件や事象などではなく ありふれた生活風景…
峠を越えていくバスの中 ぼくらは歌を唄っている 何という歌か知らないが バスガイドのあとを追い 懸命に声を合わせている 窓の外は青空に包まれた 晩秋の風景が続いている なのにぼくらは窓の外を 見ることなしに前を向き 必死に声を合わせながら 知らない…
昨日ランドに迷い込んだら なかなか今日に行けなくて そこに一泊しているからか なかなか今日が明けなくて ほのかに光る月の明かりは 昨日の夢ばかり照らすんだ 昨日ランドに迷い込んだら なかなか今日が目覚めない
あの日運命が昼休みの時間を 五分だけ延ばしてくれてたら いくつになってもぼくたちは 世間をまったく気にしないで 微笑ましいキスができる仲に きっとなっていたに違いない。 その悔恨がつのってつのって 彼女とキスをする夢になった。 実に微笑ましい夢だ…
蠍座のぼくは魚座の人と とても相性がいいんだと 星占いで読んだんだけど、 魚座生まれという女子を 好きと思ったことがない。 今でも魚座のきみのこと 好きとも何とも思わない。 蠍座のぼくは蟹座の人と とても相性がいいんだと 星占いで読んだんだけど、 …
カナ子のウソが飛んでいるから 大きな羽を広げ飛んでいるから はるかかなたに飛んでいるから ぼくたちは手を出せないでいる カナ子のウソはカナ子の中では 本当にあったつらい物語だから 事実を超えた悲しい物語だから ぼくたちは手を出せないでいる カナ子…
七つの風は草色の思い出 草の生茂った原っぱの中 スネに切り傷負いながら 必死に蜻蛉を追っていた 十一の風は泥色の思い出 場末のぬかるんだ空地で ポタポタ汗をかきながら 白いボールを追っていた 十三の風は雲色の思い出 陽の当らない校庭の隅で バレーボ…
クルマのエンジンをかけると スピーカーからビートルズの ラバー・ソウルが流れてきた。 ビートルズのアルバムの中で 一番好きなのはと聞かれたら ぼくはこのアルバムだと言う。 特に深い思い出はないのだが ただなんとなく心地いいのだ。 軽快なベースの一…
昨年カバンが欲しくなった時期がある。 それまでカバンには余り興味がなくて 以前買った安物を使っていたのだけど なぜか無性にいいものが欲しくなって いくつかカバンを手に入れたのだった。 今年の対象になったのはメガネだった。 これまでメガネとの縁が…