吹く風

いろんなことに悩む暇があったら、さっさとネタにしてしまおう!

2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ニックネーム

近くのコンビニで 目が大きく唇が分厚い女性をよく見かける。 ぼくたち夫婦は彼女のことを ひそかに「オバQ」と呼んでいる。 そのコンビニに車を駐めていつも 歌をうたっている背の高い男性がいる。 ぼくたち夫婦は彼のことを ひそかに「コブクロ」と呼んで…

九月も終わりだ

気がつけばもう九月も終わりだ。 夏がもう少し粘ってくれるかと 思っていたが、蝉の声と一緒に いつの間にかいなくなっていた。 今月の記憶はやはり雨と国会だ。 けれども個人的には別れだった。 慣れ親しんだ人が転勤や退職で 周りから消えていった。もはや…

鷺の棲む川

1, 近くの川に数羽の鷺が棲んでいる。 河口の方には更に多くの鷺が棲む。 四十年程前その川には鷺どころか サカナや亀さえ棲んでいなかった。 鷺が川に居着くようになったのは 川がきれいになり、それに伴って サカナや亀がもどってきてからだ。 ぼくが社…

とりあえず

とりあえず、背筋をピンと伸ばしてみるんだ とりあえず、前だけ見つめて歩いてみるんだ とりあえず、挨拶だけでも交わしてみるんだ とりあえず、相手の目を見て話してみるんだ とりあえず、肩の力をスッと抜いてみるんだ とりあえず、深呼吸を何度かやってみ…

健康診断

健康診断センターは多くの人で ごった返している。そこで人は 名前が呼ばれるのを待っている。 そして呼ばれた順番に受診者は 採尿するためトイレに移動する。 その診断項目が同じである限り どの場所であってもひとつ前で 呼ばれる人の名前は同じなのだ。 …

健康診断

健康診断センターは多くの人で ごった返している。そこで人は 名前が呼ばれるのを待っている。 そして呼ばれた順番に受診者は 採尿するためトイレに移動する。 その診断項目が同じである限り どの場所であってもひとつ前で 呼ばれる人の名前は同じなのだ。 …

吹く風12

「あれから何年経っただろう、同窓会に君がいた。 少し髪を伸ばした君が、ぼくを見ていた。 今は遠くの空で、幸せに暮らしているという。 そして今でもぼくは、君の歌をうたう。 時は過ぎて行った、ドラマなど起こらないままに。 だけど、確かに今でも君はぼ…

吹く風11

東京に出てから数年が経った 彼女のことを忘れようとして 出た東京だったが、結局の所 忘れることなど出来なかった。 とはいえ吹く風の効果もあり それまではあまりの苦しさに 病気じゃないかとまで思った 気持ちを客観視出来るように なったのは大きく、そ…

吹く風10

二年後ぼくは新宿の街の中にいた。 とにかく彼女のことを忘れようと ぼくは東京に救いをもとめたのだ。 だけど慣れない街並がまたしても ぼくに彼女への思いをつのらせた。 その思いをなんとか処理しないと 上京した意味がなくなってしまう。 上京から数ヶ月…

吹く風9

「見たことのある人が 笑いながら通り過ぎていった 振り返ってみても誰もいない ねえ、これが毎日なんだ」(『ゆき』より) 彼女のことだけを思って朝をむかえ 彼女のことだけを思って夜を過ごす 彼女のことだけを思って歌をうたい 彼女のことだけを思って詩…

吹く風8

「高校三年の冬、帰りのバスを待っていた。 向かいのバス停で君が、バスに乗るのが見えた。 ぼくはバスを目で追った。君の姿を探した。 その時目に映った君は、ぼくを見ていた。 それが君の最後の、さよならだったと思う。 だけど、確かに今でも君はぼくの中…

吹く風7

三年間誰とも付き合わない その事を聞いてからぼくは 彼女との距離を置いていた。 距離を置いてはいたものの 彼女を好きという気持ちは 日を追って強くなっていく。 その火を鎮めるためぼくは 既に深入りし過ぎてしまい 後戻り出来なくなっていた 創作に精を…

吹く風6

友人と彼女との付き合いは その後二ヶ月ほどで終った。 別れは彼女から切り出した、 と聞いてぼくの心は晴れた。 やはりそうだったか彼女は 彼を好きではなかったんだ。 だけど再び心は暗くなった。 別れる際に彼女は「三年間 誰とも付き合いません」と 彼に…

吹く風5

「あれは高校一年、国語の授業の時だった。 何となく後ろを振り向くと、君がぼくを見ていた。 その時からいくつもの歌を、君のために作った。 だけど君にその歌を、聞かせることもなく 時は過ぎて行った、ドラマなど起こらないままに。 だけど、確かに今でも…

吹く風4

作詞とか作曲とかをぼくは 自分の能力でやっていたと ちょっと前まで思っていた。 ところがなにかが違うのだ 感性なくして詞は書けない。 基礎なくして曲は出来ない。 勢いがあったのだとしても 感性も基礎もなかった男に 作詞や作曲といったものが 簡単には…

吹く風3

「ぼくはいつもいつも汗を流した 振りかえることもなく歩いた そしてそれこそが君への愛だった だからこそひとつひとつを大切にと」(『16度目の春』より) ぼくは彼女の気を引こうと 目立つことをやっていった。 フォークが全盛だったので 教室で大声出し…

吹く風2

「永遠へと続く絹の道の上を 幸せの黄色いリボンは舞っていた 16度目の春はそんな時やってきた 夢にまで見た君の笑顔を乗せて」(『16度目の春』より) 中学何年の頃かは忘れたが、 一人の女子がやる気のない ぼくを元気づけようとして 懸命に背中を押し…

吹く風1

「ぼくの初恋はいたずら好きの風が 落としていったおかしな夢 思いもかけないことのように 君を忘れていた」(『初恋』より) 中学の時に凄く好きな人がいた。 容姿が好みだったし話も合うし 彼女を思うと心がときめいたし きっとそれが初恋だったと思う。 …

ゲリラ

我軍はこれから地上に降りて あの汚れた天下を奪いに行く 各員声を張上げ遅れを取らず あの地上に降り立って欲しい そこには人間という敵がいる 何十億もの人口を抱えており 技術科学もかなり進んでいる とはいえやつらは烏合の衆だ 天の攻撃には手も足も出…

生命の欲がギラギラ

生命の欲がギラギラギラギラと この世に強く執着しているので 生命の欲がギラギラギラギラと 未だ目を輝かせ生きているので この広く狭い三千世界の中から 未だ抜け出せないでいるのです。 生命の欲に振り回される人生に イヤ気が差しているぼくは早く ここ…

血圧問題

最近は血圧を下げる裏技に 必死に取組んでいるのです。 運動やらツボやら呼吸やら 酢やらチョコやら特保やら 賢人がいいと勧めてくれた 裏技を毎日実行しています。 元来病院嫌いな人間なので 病院通いは避けたいのです。 病院通っている自分の姿を 薬を飲ん…