吹く風

いろんなことに悩む暇があったら、さっさとネタにしてしまおう!

2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

暑中見舞い

かるい夏風邪を引きましたし 鼻水タラタラ止まりませんし クシャミが腰に響いてますし エアコンの風がつらいですし だけど止めるとあついですし 薬の買い置きをしてませんし 買いに行くのもきついですし 病院は行きたくありませんし 治ったためしがありませ…

ヨーイドン

何をやるのかを決めたら あれこれ考えるのをやめ 人に惑わされることなく 前だけをしっかり見据え しっかりと自分を持って 「ヨーイドン」するんだ 100%を求める心とか まだ早いという怖れとか 誰に悪いという言訳とか 何もかも捨ててしまって とにかく…

海に行くなら

1, 海に行くならどういう海を選ぶべきか。 ただきれいという理由だけで選ぶなら 間違っている。きれいな海というのは 簡単に行けない場所に存在するもので 誰もが行ける程度の場所にある海なら ほんとうにきれいな海だとは言えない 『日本一きれいな海』な…

午前六時二十五分の風

ただいま午前六時二十五分 自然に目が覚めてしまった ぼくよりも早く目の覚めた 蝉が大合唱を繰返している その蝉の熱い鳴き声に乗り 涼しい風がこの部屋の中に ゆるりゆるりとやってくる これがやけに心地良いんだ もし小学生の頃にこの風の 存在を知ってい…

小粋な地蔵

道の傍らになぜか化粧をした お地蔵さまがまつられている。 まつられているとは言っても 別にお堂があるわけではなく いつも雨ざらしになっている。 それでも綺麗な顔でいるのは 心ある人たちがお地蔵さまの お世話を毎日しているからで お化粧顔は絶えたこ…

ワシワシワシ

暗い地中で何年も暮らし 明るい地表に出てみたら この世は夏の真っ只中だ 暑さのかたまりで一杯だ ワシワシワシアチチチチ 空を飛んだり小便したり この世の夏を駆け抜ける 異性の快楽におぼれたり 小鳥の襲撃におびえたり ワシワシワシアチチチチ 人生の最…

来世人事

神さまお願いがあるのです。 次の人事のことなのですが、 私を口元が針になっている 奇怪な容姿の生き物として 誕生させないでくださいな。 動物の血を頂戴することが 究極の目標のような人生を、 動物の血を頂戴することで 目のかたきにされる人生を、 あゆ…

エンジェルさん

幸福を与えるのがエンジェルなら その幸福を奪うのもエンジェルだ。 助けてくれるのがエンジェルなら 困らせてくれるのもエンジェルだ。 温かくつつむのがエンジェルなら 冷たく突き放すのもエンジェルだ。 エンジェルは白になり黒にもなる。 とはいうものの…

生活で疲れた心が 根になって、また 疲れた生活を生む 闘いで砕けた心が 根になって、また 新たな闘いを生む 恋愛に酔った心が 根になって、また 酔った恋愛を生む 怒りで狂った心が 根になって、また 狂った怒りを生む 喜びに溢れた心が 根になって、また …

あいつの素足

あいつの素足は酢のにおい 甘くもなければ辛くもない あいつの素足は酢のにおい それ以外の何ものでもない あいつの素足は酢のにおい 犬は困惑顔して立ち止まる あいつの素足は酢のにおい 猫は迷惑顔して逃げて行く 人間ドックの前の日とかに お腹が減って困…

風、風、風、風、

1, 風、風、風、風、風、 朝早くからうるさくて 風、風、風、風、風、 昼過ぎ頃から怒りだす 風、風、風、風、風、 夜も怒りは収まらない 2, 風、風、風、風、風、 玄関の前に居すわって 風、風、風、風、風、 外から扉を塞いでいる 風、風、風、風、風…

その後のエレベーター

一人でエレベーターに乗る。 相変わらずいろんな臭いが 狭い個室を広く覆っている。 他の階から人が乗ってくる。 個室の中の同じ臭いを嗅ぐ。 一瞬不機嫌そうな顔をする。 さりげなくぼくの顔を見る。 妙な顔をして視線をそらす。 自分じゃないと言いたいが …

一話完結

人の噂は何日も何日も続く。 ドラマのごとく一日一話で 完結することなどまずない。 日を追うごとに噂は膨らみ 遂には真実も見えなくなる。 そもそも噂話にはドラマや マンガの「…の巻」という 一話完結させる括りがない。 括りがないから一つの巻が 延々と…

第百十六段

親になることが決まったら 兼好の百十六段を読むべきだ。 その段を読んで銘肝すべきだ。 名は人の一生を左右するから 親のあさはかな考えなんかで 子供に負担をかけてはならぬ。 間違えても当て字を使ったり 変な名をつけたりせぬことだ。 流行っているから…

新しいスマホ

新しいスマホを手に入れてから、 新しいスマホばかり使っている タブレットを持ってはいるけど ぼくには持ち運びが楽に出来る 新しいスマホの方が合っている 新しいスマホはデータ通信のみ 通話はガラケーで済ませている 例えばガラケーで電話しながら 新し…

名前

中学二年のある日、自分の名前の 字画の多さに嫌気がさして 名前を平仮名で書くことに決めた。 もちろん試験の答案や公的な提出物は ちゃんと多い字画を書いているが それ以外はすべては平仮名だ。 だから中二以降に知り合った人は ぼくの面倒臭い漢字名を知…

Xへの手紙

おそらくあなたは ぼくが思っているような 女ではないはずです。 おそらくぼくは あなたが思っているような 男ではないはずです。 もしもあなたが実際に ぼくの思っているような 女だったとしたら―。 もしもぼくが実際に あなたの思っているような 男だった…

祭り

午後七時から駅前の通りを封鎖して 数百年続く大がかりな祭りが始まる。 すでに通りは見物客でふくれあがり 封鎖前から車が通れなくなってなる。 例年以上の凄い人混みだ。ところで ここには昔から祭りの人混みの中で その手を離した恋人たちは遠からず 破局…

小さくて軽い船

この船は小さくて軽量だから 風が弱い日でも揺れてしまう。 風の強い日には波を浴びたり 転覆しそうになることもある。 そんな日はどんなベテランの 釣り人でも船酔いするという。 それでもこの小さくて軽くて 愛らしい船を利用する理由は どんなに時化た日…

午前七時のエレベーター

午前七時のエレベーターには いろんな臭いが搭乗している 午前様が連れてきた酒の臭い 日本人に向かない香水の臭い ニンニク野郎のゲップの臭い 飼ってはならぬペットの臭い 自然界にはない柔軟剤の臭い 誰かが漏らしたおならの臭い それらが混じった微妙な…

あなたは笑っているのでしょうか。 それとも泣いているのでしょうか。毎日不機嫌そうに歩いているから。毎日無愛想に振る舞っているから。本当の顔が見えないでいるのです。本当の心が読めないでいるのです。やっぱり怒っているのでしょうか。

うちの嫁さんはインコ顔

1, うちの嫁さんは猫が大嫌いだ。 猫が大好きなぼくからすれば なんで嫌うのかがわからない。 一体猫のどこが嫌いなのかと とある日嫁さんに聞いてみた。 すると嫁さんは怯えた顔して 猫のあの顔が怖いのだと言う。 意地悪そうな目も怖いのだと。 あの顔の…