2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧
五月をゆっくりと ゆっくりと過ごしたい 毎年毎年物足りないまま 五月を終えてしまうからだ。 五月をゆっくりと ゆっくりと過ごしたい 人混みが過ぎた後の 初夏の風を味わえるからだ。 五月をゆっくりと ゆっくりと過ごしたい そこには梅雨がなければという …
これだけはつたえておかなければ というものがぼくの意識の領海を プッカプカと漂っているのですが それが何なのかわからないのです。 以前から気になっていたのですが なかなか答が落ちてこないのです。 ただ朝目覚める前の意識の中では それは充分にわかっ…
睡眠時間はだいたい六時間だ。 ここ十年以上ずっと続いている。 ただしその内容は変化していて 以前は夜更かし遅起きだったが 現在は疲れ寝早起きしている。 同じ六時間であるものの 前者の一日はボーッとしたまるで 昨今の大気の状態のようだったが 後者の…
晴れた日は近くのビルが霞んで見える。 曇った日は遠くの山がよく見える。 雨の降る日は傘で周りがよく見えない。 では曇りが正解かというとそうではない。 日の光を尊ぶ本心が喜ばない。 やはり青く澄んだ空を本心は望み それで心は喜ぶものなのです。この…
あの日、四の五の言わずに あの人に勧められた通りに あの世界に飛び込んでいたら 今頃ぼくはどうなっていただろう。 人生というのはどっちに転んでも あまり変わらないものらしいから 今とはまったく違った人生を 送っているわけではないだろう。 だけど一…
「眠れない夜」というヤツが 布団の中のぼくを見ている。 ぼくの神経はそれに呼応している。 ヤツはずっとぼくを見ている。 ぼくの神経もずっと呼応している。 時にぼくが思い出したくない過去や 出来れば触れたくない現実や なるべく避けて通りたい未来を …
白い町は朝に現れ 白い町は目覚を促す。 白い町の公園を通り 白いパンを買いに行く。 白い町の中で呼吸して 白い町の会社を目指して 白い時間を気にしながら 白い町を歩いて行く。 白い町は視野を奪い 白い町は異臭を放ち 白い町は体を蝕み 白い思いに気が萎…
いくら月を見るのが 好きだといっても 半月未満はその端が とんがっているから 好きにはなれない。 だってスイカだったら 身がないわけでしょう。 だから月はおいしそうな 半月以上を好むのです。 熟れた月を見上げては いつもつばを飲み込んで のどの渇きを…
「満天の夜、満天の星、満天の愛」 聞いたことのないジャズっぽい歌を バスの中の運転手が突然歌いだす。 「満天の夜、満天の星、満天の愛」 マイクが入っているのも気づかずに 運転手は気持ちよく歌っている。 「満天の夜、満天の星、満天の愛」 いったい何…
晴れた日は早起きして 新聞を取りに行く。 雨の日も早起きして 新聞を取りに行く。 暑い日は早起きして 新聞を取りに行く。 寒い日も早起きして 新聞を取りに行く。 寝疲れした日は早起きして 新聞を取りに行く。 寝不足の日も早起きして 新聞を取りに行く。…
朝ドラのせいだと思うのだが 朝からずっと頭の中で 小泉今日子が鳴っている。 顔を洗う時も、歯を磨く時も 新聞を取りに行く時も 出勤準備をしている時も 靴を履く時も、出勤中も 仕事中も、帰宅中も、寝る時も 彼女の歌はあまり知らないが 朝から晩までずっ…
犬だとか猫だとか鳥だとか 本能で生きている動物にだって それぞれにいじめはあるわけだが それは煩悩で生きている人間を 見習ってから始めたのではなく 遠い昔から存在していたものだ。 つまりはこれも本能だということだ。 ではそのいじめという本能を 彼…
子供の頃、 近所の公園の藪の中に 小さな家があり、そこに 人が住んでいたような 記憶があるのだが、いったい あれは何だったのだろうか。 単なる記憶違いなのだろうか。 幼児期に見た幻なのだろうか。 当時を知る人に聞いても そんなものなかったと言うし、…
先生は不在かと仰るのでしょうか。 いえいえ、確かに先程から 姿は見えてはおりませんが 不在というわけではありません。 きっと先生はこの家のどこかで 居眠りでもしているのでありましょう。 もしくは誰にも会いたくないがゆえに どこかに隠れているのであ…
朝の公園は野生の宝庫だ。 スズメ、カラス、ノラネコ・・ 人を警戒することもなく 自己主張を繰り返す。 朝の公園は空気の宝庫だ。 タンポポ、シロツメ、ぺんぺん草・・ 朝のまばゆい光を浴びて せっせと酸素を吐いている。 朝の公園は中高年の宝庫だ。 おじさん…
朝起きて八割のマイナスを見る。 どこかで八割のプラスを見ないと 今日一日の採算が取れない。 そこで心がすがすがしくなる 先人の本を読んだり ちょっとしたクスッを得られる マンガの本を読んだりして 足りないプラスの補給をしている。 毎日毎日がこの繰…
若い頃、ある観光地に行った時 しつこくたかってくる 一羽の鳩にキレてしまい 追い回したことがある。 当然鳩は逃げるわけだが なぜか飛ぼうとしない。 人を馬鹿にしたように 走って逃げ回るのだ。 きっと鳩は人間を餌をくれる 便利な動物だと思い込み警戒心…
氷をひとつ ──だって、ぼくは友だちだから 氷をふたつ ──えっ、友だちでしたかねぇ? 氷をみっつ ──「えっ」って友だちじゃないか 氷をよっつ ──いつからそうなったんですか? 氷をいつつ ──ずっと前からだよ 氷をむっつ ──そんなふうに思いませんでした 氷…
灰色の屋根が連なる街に 焼き魚っぽい風が吹いて いつもの朝を迎える。 この街は変わっていない。 五十年の時を巻き戻しても 同じような人が住み 同じ風が吹いていた。 木の肌が織りなす街に 醤油ったるい風が吹くと そろそろ夕方になる。 この街は変わって…
首に小さなイボの子が出来ている。 ことあるごとに手に触れてしまい 気になるので取ろうとする。 これまでもそうしてきたが、 取ったからどうにかなった ということはなかった。 ところが先日読んだ本に そういう出物腫れ物は 意味あって出来たものだから そ…
頭の中が白くかすんで見えるのは やはり年齢のしわざなんでしょう。 まさか敵国のしわざじゃないですよね。 朝になるとボヤッとやってきては しばらく頭の中から去ろうとしない 一日中居座っていることだってあるのです。 年齢のしわざなら首のコリをほぐし…
昨日のクジラ 今日のクジラ 明日のクジラ ぼくらはいつも クジラと戯れている。 ある時には遠洋で ある時には沖合で ある時には砂浜で 大きなクジラ 小さなクジラ 様々な大きさの クジラと戯れている。 そのうちに お父さんクジラや お母さんクジラが こども…
例えば小学生の頃から数年間 ある時期になると突然背中が 痛くなることがあり、時には 身動き出来なくなることもあった。 例えば十代後半から数年間 ある時期になると突然お尻が 痛くなることがあり、時には 発熱することもあった。 さらに三十代にさしかか…
こどもたちはいっぱいいっぱい しいたげられて屁も出ない 学校と、塾と、習いごと 与えられた遊びと、日和見ゲーム 決められたルールと、エゴのムチ 親御の見栄と、大人の理想 世の偏見と、ランク付け もうこれ以上飲めません こどもたちはいっぱいいっぱい …
とんがり屋根に心を飛ばすと 今日もじゃじゃんと風が吹く。 じゃじゃんと風に吹かれると 心は電柱を超えて飛んでいく。 まるで糸の切れた凧のように くるくるくるくる舞い上がる。 心はいつしか空に吸い込まれ 青く澄んだ空の色と同化する。 青く澄んだ空の…
とにかくトクトク水を飲もう。 トクトク飲んでションベンしよう。 腰の疲れも腎臓の汚れも これできっときれいになるから これですっきりきれいになるから トクトクトクトク水を飲もう。 トクトク飲んで流してしまおう。 とにかくドクドク水を飲もう。 ドク…
朝が来ると東が攻めてくる。 毎日決って東が攻めてくる。 だからぼくはその攻撃から、 逃れようとして布団の底に、 身を縮めて潜り込んでいた。 ところが東は敵ではなくて、 実は心強い味方だったのだ。 それを知ってからのぼくは、 目がさめると布団の底か…
昨日は今日の基礎編で 今日は昨日の応用編だ。 だから今日の中にある問題は 昨日の中に答が隠れている。 人生はこうやって繋がっている。 今日は明日の基礎編で 明日は今日の応用編だ。 だから明日の中にある課題は 今日の中に鍵が隠れている。 人生はこうや…