吹く風

いろんなことに悩む暇があったら、さっさとネタにしてしまおう!

2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

遠い人、近い人

遠い人、暑苦しい人 遠い人、冷え切った人 遠い人、自分を作る人 遠い人、自分を探す人 遠い人、それが売りの人 遠い人、人を見下す人 遠い人、人を貶す人 遠い人、隙のない人 遠い人、正論言う人 遠い人、気取った人 遠い人、不機嫌な人 遠い人、遠くにいる…

見えますか

見えますか 見えますか 見えますとも 見えますとも くるくると くるくると 回っている 星でしょう 見えますか 見えますか 見えますとも 見えますとも ちかちかと ちかちかと 瞬いている 星でしょう 見えますか 見えますか 見えますとも 見えますとも ちゃん…

気持ちにこにこ

何であってもいいんだ 仕事のことであっても 趣味のことであっても 恋人のことであっても 家族のことであっても 未来のことであっても 人生のことであっても 何か一つのいいことを 気分に乗せて目覚れば 気持ちにこにこ輝いて 今日一日が幸せになる 今日一日…

ビンの気配

足下に小ビンが置いてある。 それを取ろうとしてぼくは 体を曲げて手を伸ばす。 ところが何も置いてない。 覗いてみても何もない。 ビンの気配はちゃんとある、 肌で感じているわけだから。 何が盗んだわけでもない、 今感じている気配だから。 だけど何も置…

あの日あの時あの場面

昔、駅前通りにあった 小さなデパートにぼくはいる。 今は寂れた通りだが、 かつては人でごった返し デパートはいつも満員だった。 まるでその頃に戻ったかように この場面は人で溢れている。 小三の時だっただろうか 旅行カバンを買いに行った あの日あの時…

あなたとの再会

まもなくあなたとの再会があり 長いこの空白を埋めるだろう。 色々なことを話し合いながら そこにすてきな街を作るだろう。 街はいつもいつも輝いていて 初夏の風を吹かせるだろう。 子供たちは大きな広場に集い いつも笑顔を絶やさないだろう。 大人たちは…

街、散弾して

街、散弾して雨が降る 鴉が小言を言っている 駅まで急いで歩いて行けと 黒い傘をさして行けと その金網をくぐった所 街、散弾して雨が降る 街、散弾して雨が降る 街、散弾して夜になる 鴉が忘れた一体、二体 いまだに街に転がって 雨はすべてに到らない ちぎ…

春の夜明け

すでに彼らは外に出て 今日の風に吹かれてる いまだぼくは家にいて 昨日の風に吹かれてる すでに彼らは外に出て 明日の風を見据えてる いまだぼくは家にいて 昨日の光をながめてる 彼らは明るい日の中で 生気に満ちた顔で笑う ぼくは暗い電球の下で 手相など…

彼が動揺してる

彼が動揺してる 立ち小便してる ズボン濡れてる 右往左往してる 誰も言わない 見てるのに言わない 聞かれても言わない 臭っても言わない 彼は諦めてる 無愛想顔してる バレないようにしてる 注意をそこに向けさせてる だけど知ってる みんな知ってる 汚れを…

朝(あした)

春の朝はサラサラと鳴り 春の朝はサラサラと鳴り ぐずる女が泣きまする。 ぐずる女が泣きまする。 夏の朝はザラザラと鳴り 夏の朝はザラザラと鳴り けぶる想いに泣きまする。 けぶる想いに泣きまする。 秋の朝はカラカラと鳴り 秋の朝はカラカラと鳴り すね…

安全なんだ

今朝、ウィンカーを出さずに 突然割り込んできた車があった。 『安全パトロール中』という ステッカーが貼ってあった。 『安全パトロール中』は きっと彼のお守りなんだろう。 だから彼は安全なんだ。 何があろうと安全なんだ。 昼間、一羽のハトが国道の 上…

花と蝶

うすべに色に散る花びらが 柔らかな春の風に舞う ひらひらひらりひらひらり ひらひらひらりひらひらり 黄色い日差しに染まった蝶が 戯れながら春を舞う ふわふわふわりふわふわり ふわふわふわりふわふわり 一つと一つが重なり合って 春満開を舞い降りる ひ…

腹が鳴る

腹が鳴る腹が鳴る腹が鳴る 鳩が鳴くように腹が鳴る。 腹が減って鳴っているのか 腹を壊して鳴っているのか 本当に鳩が入っているのか 中で平和を訴えているのか 腹が鳴る腹が鳴る腹が鳴る 鳩が鳴くように腹が鳴る。 生まれてずっと鳴っている ふと気がつくと…

夕日

今日の満足を朱に染めて 夕日が緩やかに速やかに 身を隠していく。暮れていく。 いつもその身を震わせて 夕日が緩やかに速やかに 身を隠していく。暮れていく。 代わり映えせぬ一日なのに 人は夕日を心に写し 涙を流し、感謝する。 代わり映えせぬ一日なのに…

鄙びた温泉宿で

山奥にある鄙びた温泉宿で えらく意気投合した人がいた。 ぼくたちは時間を忘れ去って 色々なことを話し合った。 ぼくたちの話は止まらない。 互いに飽きずに聞いている。 ちょうど佳境にに入った頃だった。 ぼくの連れがそこで釘を刺した。 何も今しなくて…

ホーライ・チャイゴ・オグネーク

とあるいなか町の水場では まわりに椰子の木を植えて きめの細かい砂を敷き詰め そこにベンチを置いている。 空が晴れ渡った月の夜には 月の仄明かりにさそわれた 付近の人々がそこにつどう。 手作りのお菓子を持寄って 湧き出る清水で茶を点てる。 人たちは…

川底の言葉

川底に眠っている言葉を スコップで掘り出しては 瓶に詰めて保管している。 川底にはご先祖の残した 偉大な言葉が眠っている。 その量はかなりなもので すべてを掘り出すことは 一生費やしても不可能だ。 だけどその一部だけでも 自分のためにならんかと 人…

馬とぼくたちと

小さな馬の背中の上に たくさんのごちそうを乗せて ぼくたちはショーを楽しんでいる 小さな馬は時折目を覚まし 呼吸を二・三個繰り返しては また軽く深い眠りにおちいる 小さな馬はそれだけの人生を この上もない幸せと受けとめて 疑いもなく素直に楽しんで…

水の人生

ここはこの世なのだろうか。 さっきから屈折した光が 頭の上から差し込んでいる。 いったいここはどこなんだろう。 何かの流れに乗っている。 それに逆らうと動きづらくなる。 息はしてないが生きている。 周りは少し濁っているのか 日が差しているのに暗く…

いりこ風

駅から数㎞離れた海沿いの町 いりこ風味の風が吹いている。 ここに着いてからぼくは ずっと考えごとをしている。 同じことを幾度も幾度も クドクドとクドクドと。もう そのことについては考えまいと 何度思ったことだろう。だけど 頭の中にその影を見つける…

真っ裸な夢

こんな夢を見たことがあるだろうか。 仕事中、ひょんなことで 衣服を盗られて真っ裸になる。 よりによってそういう時に 急用が入ってきてしまい、 どうしても外に出なければならない。 「さてどうしたものだろうか?・・・」 いい対処法が見つからずに途方に暮…

本気の旅

ぼくらは中古のポンコツ車で 九州、四国、西本州、東本州、 北海道、海を渡って沖縄へ 本気の旅をやってきた。 本や地図にも載ってない 小さな村まで足を踏み入れ まだ見ぬ夢を探していた。 星を求めたその旅で ぼくらが初めて知ったのは 本場の酒に隠された…

目の調子がいい

パソコンやケータイを触っていると すぐに見づらくなっていた目が このところ大変調子がいい。 長い時間パソコンを触っていても 細かいケータイの字を見ていても 見づらくなることはなくなって 目を瞬かせることもなくなった。 これはいったいどうしたことだ…

ピーチクパーチク

上空でピーチクパーチクと 鳴いているのがヒバリだと 知ったのは肥後熊本の民謡の 『おてもやん』を知ってから。 春になるとせわしなく ピーチクパーチクその声が 憚ることなく聞こえくる。 聞こえくるのはくるのだが ぼくはその姿をこれまで今まで 一度っき…

電気ポット

古く小さな電気ポットに この人生を詰めて温めて のどが渇いた時寒い時 欠けた湯飲みに軽く注ぎ 味わいながら飲んでいく しょっぱかったり苦かったり 酸っぱかったり甘かったり さてうまいのかまずいのか とりとめのないこのお茶を 味わいながら飲んでいく …

風を読む人

一昨日の天気予報を見ていて ふと疑問に思ったのだが どうして気象庁の人たちは 突風が吹くのがわかるのだろう。 突風の法則でもあるのだろうか。 特殊な計算式で割り出すのだろうか。 そういう分野が苦手ななぼくには それが不思議でたまらない。 いやいや…

閃光

こういう書き物では 何度か使ったことはあるのだが 会話ではあまり使ったことが ない言葉というのがある。 『閃光』というのもその一つで 昔の戦闘機の名前としてはともかく 本来の意味で使った記憶が無い。 特殊な現場にいるわけではないので 閃光にお目に…

花冷え

クルクルとブルブルと この季節に似合わない 強く冷たい北風が 多層階の窓を揺らしている。 外は朝から晴れている。 すでに桜も咲いている。 だけど浮かれる人はなく 背中を丸めて歩いている。 弱い日差しを受けた部屋は なぜか底冷えさえしている。 弱い日…

昭和39年の写真

斜め撮りのモノクロのこの写真 右横に緞帳のかかった白黒テレビ 後ろにデンと立っている足踏みミシン 前に剥がれた天板の乗るヤグラコタツ その上に果物カゴに積まれたミカン その横にはマーブルチョコレート おまけは鉄腕アトムのシール 満足そうな笑顔の坊…