吹く風

いろんなことに悩む暇があったら、さっさとネタにしてしまおう!

2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

煌めく

気がつくと右横一面に 湖が広がっている。 この町には何度か 来たことがあるのだが 湖があるなんて ぼくは知らなかった。 目的地はこの先だ。 ところが目指すその先も その湖に覆われている。 「ここはこんな町だったかな」 とぼくは何度も思いながら 来た道…

睡眠時間

「休みの日には充分に 睡眠してやるぞ」なんて いつも思っているんだけど 意に反して休みの日も 仕事の日と同じく 規則正しい生活を送っている。 ただしほとんど徹夜して 朝布団に潜り込み そのまま午前中の 残り時間だけ寝ているという 休みの日の特別な規…

カボチャの雨

少しばかり首を傾けた西の空に カボチャの雨が降っている。 少しは湯気も出ているようだ。 ぼくは最初、顔をそむけて 雨を避けようと試みたが カボチャの雨から逃れるには かなりの身体能力が必要なようで このなまくらな身体には 雨を避けることが出来なか…

地球が滅亡する

1, 一説によると 本日地球は滅亡するらしい。 それは大変な話ではある。 しかし個人という単位だと ただ死ぬだけの話で 地球の滅亡というのは ただのおまけにすぎない。 一人で死ぬのではなく みんなで死んでいくのだから そこには悲しみもないだろう。 そ…

運動会ごっこ

小学生の頃、運動会の季節になると 近所の友だちと近くの広場で 「運動会ごっこ」をやっていた。 「ごっこ」とはいうものの リレーや騎馬戦はかなり真剣で 必死になってやっていた。 とはいえ「ごっこ」は「ごっこ」。 運動会に忠実にということで 体操をや…

19度

昨日の朝方、 書き物をやっていると 痛いくらいの寒さを感じた。 特に肩が、と思ったら背中が、 いや足だって、そして頭も。 結局全身寒くなったのだった。 何でも昨日はこの秋一番の 冷え込みだったらしく、 「暖かくしてお出かけください」 とラジオでも言…

だんだん

社会というのはね、 人間の持っているこだわりという 不可解な部分をテーマにした 喜劇なんだよ。つまり こだわりとこだわりとの ぶつかり合いというおかしさで この社会は成り立っているんだ。 だからこんな不可解な 世の中になるんだよ。 こだわりをなくす…

只今大ヒット中

20歳を過ぎてから40歳過ぎまで ぼくはテレビをあまり見てこなかった。 だからなんだろうけど、 80年代と90年代の流行が ほぼほぼ欠落している。 その頃どんなファッションが 流行っていたのかも憶えてないし、 その頃どんなドラマが 流行っていたの…

オクラの話

たとえ本日オクラを 食べ忘れたとしても 気に病まなくていい。 本日はオクラが 必要ない日なんだと 決めつければそれでいい。 それで心は納得し 気が楽になるんだから。 たとえ本日オクラを 食べなかったせいで 便の出が悪くなったとしても 気に病まなくてい…

コロコロと

雨の中ぼくがタイヤを外すと タイヤは綱から放たれた 犬のごとく、コロコロと どこまでも転がっていった。 坂道だとか段差だとか まったく気にする そぶりもなく、コロコロと どこまでも転がっていった。 どのくらい走っただろう 側溝から溢れて出来た 水た…

秋さん

1, ちょっと前まで あんなに夜を賑わしていた虫の音も ここにきてめっきり少なくなった。 寒くなったから鳴き止んだのか。 飽きてしまったから止めたのか。 土の中に帰って行ったのか。 それとも一世一代の恋が実ったのか。 2, まもなく夏が残した秋が終…

来年の夢

学校とか野原とかを、ぼくは 忙しそうに歩き回っている。 その日のカレンダーには 平成24年と書いてある。 何気なくそれを見てすぐに 仕事に取りかかったわけだが、 考えてみると今は平成23年だ。 「何でだろう?」いろんな思考が 頭の中を駆け巡る。「…

ぱっぱいだんご

1, そこに空白があるからといって それを埋める必要はない。 『お名前』と書いてあるからといって 本名を書く必要もない。 『ご住所』と書いてあったら 「この世です」と書いてやれ。 2, 絶対大丈夫だなんて 気負って言わなくてもいい。 大丈夫は大丈夫…

朝起きて

朝起きてハクション 四回駆け巡る。 高校時、修学旅行に 行ったのは三十数年前の ちょうど今頃だった。 美ヶ原の朝はやはり 今朝のこんな寒さだった。 九州でもあんな高地並の 寒さになるんだなと 部屋の温度を見てみると 何と二十度近くもある。 そういえば…

とりあえずとりあえず

更年期で苦しむ同世代の女子諸君、 前立腺に悩む同世代の男子諸君、 人生いろいろありましょうが とりあえずとりあえずとりあえず そちらの方向に目を向けたり 心を奪われたりすることなく、 塞がず焦らず前を向き 明るく笑顔でいきましょう。 止やまない雨…

ちょっと

ちょっと暑い布団の中から ちょっとの時間抜け出して ちょっと冷たいジュースを ちょっと飲もうという ちょっとした思いが、 ちょっと暑い日照り続きの ちょっと寂れた小さな街で ちょっとだけでもと水を求めて ちょっと焦ってさまよっている ちょっと暗示的…

新型冷蔵庫

この秋発売になった この大きな冷蔵庫は 山から吹き下ろす風を 冷媒として用いております。 おかげでわれわれは朝になると ほどよく冷えるのでございます。 つまり朝が一番食べ頃と いうことでございますな。 ほーら、また唾を飛ばしながら くしゃみしている…

観音霊験

困ったことになったとか、 あの人はややこしいだとか、 今日の仕事は面倒だとか、 そんなことを思った時に ぼくは「南無観世音」と、 こころの中で唱えている。 すると観音、その声に 感応するのか、ご丁寧に 老人ホームの観音像とか、 山の上に観音の影とか…

うんこ座り

以前は何の苦もなく出来ていたことなのに 西洋化した生活のせいで 出来なくなってしまったことがある。 それはうんこ座りだ。 うんこ座りをやっていた頃には 体はわりと柔らかかったし 肩こりや腰痛などという 疲れを連想する言葉を使うことも あまりなかっ…

脳の力を抜く

脳の力を抜くんですよ。 そうすれば頭の痛みなんか どこかへ吹っ飛んでしまって 幸せな生活が送れるんです。 とにかく力みがないですから 思考も素直に行える。 ひらめきも次々と落ちてくる。 こだわりもない。 気負いもない。 だから体の節々の痛みも、 例…

こだわり

子供から見た、大人の わからない部分の一つに 『こだわり』というのが きっときっとあるはずだ。 その部分に触れた子供は 「大人っていうのは何でこんな くだらないことに意固地になって いるんだろう?」などと思い 軽蔑しているにちがいない。 そうなんだ…

二度寝

ザワザワザワザワする胸に カチコチ時計の音が絡む。 気がつけば目が覚めている。 夜も明けてないこんな時間に 何で目が覚めるのかと 小さな怒りを覚えている。 このまま起きてしまおうか とも思ったが、このまま この小さな怒りを抱えたまま 起きてしまうと…

大人顔

自分が大人だと意識するようになって どのくらい経つのでしょうか? そんな大人顔をするようになって どのくらい経つのでしょう? もはや子供ではないとはいうものの 毎日毎日感情を押し殺したような そんな大人顔で過ごしていたら やっぱり疲れますよね。 …

妄想の中の毒ガス

毎年この時期になると いつも同じ香りがする。 酸味が笑っているような というか輝いているような そんな香りがする。 この季節を象徴する とても良い香りではあるが 長い間ぼくはこの香りを良い香りだと 素直に受け入れられないでいた。 それはぼくが生まれ…

はんはんブルース

気にすりゃ気になることばかり だから気にしないでおきまする。 今日も、明日も、明後日も、 気にしないでおきまする。 毎日毎日気にしなければ 毎日毎日気にならない。 気にしないから気にならない。 気にならないから気が楽だ。 これからずっと気が楽だ。 …

ぽたぽた

ぽたぽたと雨が降るから ぽたぽたと仕事をして ぽたぽたと少し早めに ぽたぽたと帰りましょう。 ぽたぽたと会社を出て ぽたぽたと傘をさして ぽたぽたとうつむき加減に ぽたぽたと歩きましょう。 ぽたぽたとバスが来たら ぽたぽたと傘を畳んで ぽたぽたと滑…