二人だけの 盛り上がらない 選挙戦が続いている。 選挙カーに お目にかかることも めったにない。 たまに見かける時は、 決まって 他の車の通行の 妨げになっている。 市の広報課の 「二月六日は市長選挙です」 という声も あまり聞こえてはこない。 誰が当…

青い空がどこまでも続いては 桜色に染まった風が吹いている。 昼もなければ夜もない。 暑くもなければ寒くもない。 そこでは子供たちが無邪気に遊ぶ。 その街は懐かしさに溢れている。 至る所に優しい香りが充ち満ちて 心地よい音楽が流れている。 ああ、か…

二十五年ほど前になるかな その頃住んでいた団地の最上階から 飛び降り自殺を図った男がいた。 団地は十三階建てだったので もちろん即死で、あたりには 血糊など体内の諸々が散らばっており 落ちた場所には塩が撒かれていた。 男は市外に住む人間で、その当…

『こんなにフケが落ちる』と謳ったのは 中原中也だったでしょうか。 今わたくしもその状態にありまして ポロポロ、ポロポロ、ポロポロと たくさんフケが落ちてくる。 ポロポロ、ポロポロ、ポロポロと 冬場はとくに酷いのです。 頭皮はおそらく乾燥肌で 痒く…

腰に力を入れながら 肩に力を入れながら ぼくはいつも縦列を繰り返す 時に無理があっても 時に無茶であっても 一生懸命に縦列を繰り返す この一列が歪まぬように この一列を歪めぬように 祈りを込めて縦列を繰り返す その過程に気を取られず ただゴールだけ…

人の言うことをちゃんと聞かずに 空返事をする癖が、ここにきて 裏目に出てしてしまったようで、 人の言うことが 深く理解出来なくなっている。 仕事の時にこれが困る。 その日の仕事の内容を いちおうメモしてはいるものの 別に聞き返すこともせず そのまま…

前にも増して、人の顔が憶えられなくなっている。 「お久しぶりです」などと挨拶を受けても 誰なのかわからないまま返しているし、 人との会話の中で、ある人の名前が出てきても なかなか顔が思い出せないでいる。 生まれつきぼくは、そういう奴なんだろうか…

本物のフェンダーストラトキャスターと マーシャルのチューブアンプが欲しかった。 これさえ持っていればプロだと彼は思っていた。 とはいうものの、彼はギターリストになんか なろうとは思っていなかった。 ジミー・ペイジやリッチー・ブラックモアの テク…

今の嫁さんと出会う前 ぼくには「この人となら」と思う人がいたのです。 相手の好意はちゃんとぼくに伝わっていたし、 ぼくの好意もちゃんと相手に伝わっていた と思うのであります。 正式に付き合っていたわけではないけど 何回かデートもしている。 ドライ…

はい、学生時代によくやりましたです。 「クラスの女子の中で誰が一番きれいか？」 などというランク付けをね。 で、いつも一番は決まっている。 きれいな人の順位なんて整形でもしない限り そうそう変わらんもんですよ。 そのことに気づいたぼくたち男子は …

彼らは本当によく 働いてくれるんですよ。 汚い場所でも 危ない場所でも 何も文句を言わずにね。 そういうわけなので こちらも文句のつけようが ないわけなんです。だけど 一点だけ我慢できない ところがあるんです。 それが給金というか 賃金というやつで …

これをしなければ寝られない。 あれもしなければ寝られない。 そんな自分で作った決めごとは 窓の外にでも投げ捨てて 眠たい時は無理をせず 「もう寝ましょうよ」という 心の声に従いましょうよ。 さすれば熟睡も出来るだろうし 夜中のトイレに起きることも…

１， 朝方、目が覚めてトイレに行った。 昨夜の天気予報で今日の最低気温は 零下何度だとか言っていたが、おそらく その時間帯がそうだったのだろう とにかくトイレまでの数歩の道のり 肩の芯が痛く冷たく辛かった。 ２， 言うまでもなく今年は寒い。 すでに…

その女性と初めて会った時から 何か以前から知っていたような気がしていた。 彼女はぼくに妙なことを言ってきたが ぼくはなぜかそれを理解していた。 彼女は色々とぼくを頼ってきていたし、 ぼくは色々と彼女に世話を焼いていた。 飲みに行くのもいっしょだ…

人間寝ることが大切だ。 疲れも取れるし、気力も湧いてくる。 とはいえ少しでも寝過ぎてしまうと 体は疲れるし、気力も湧いてこない。 さらにはデブになったりして 体のためにもよくはない。 かといって寝ないでいると 病気になったり、狂ったり 時には霊に…

年末から、午後五時を過ぎると ここ福岡の空はかなり暗くなっている。 おかげで、車のライトを点灯しなければ 世間の見通しはかなり悪くなる。 ところが二三日前から午後五時の空が えらく明るくなり、スモールすら必要ない。 「だいぶ日が長くなったな」と…

一般的には何と言うんですかね、 デパートのトイレの手洗い場などにある 手を入れるとシューと風が吹いて乾かす アレですよ、アレ。実は、ぼくは アレをうまく使いきらんのです。 いちおう手を入れてシューシューと やってはみるんだけど、一度も 手が乾いた…

若い頃からこういう文章を書いていたのだが 二十歳のある時期に書いたものの中に 未来を予言している文がいくつかある。 内容は実に身近なことが多く 叔母が離婚して戻って来るとか 福岡が水不足になるとかで、 特に人類が滅亡するなどといった 大それたこと…

昔から家計簿などつけてないので 今現在、我が家の財政状況が どうなっているのかわからない。が たぶん、おそらく、きっと あまりよろしくないのではないだろうか。 だけど我が家は大丈夫なんだ。 いつも我が家は大丈夫なんだ。 仮に大型の３Ｄテレビを買っ…

インスタントラーメンを作ろうと思い 鍋に水を入れて火にかけた。 ところがどこを探しても 肝心のラーメンが見当たらない。 そこでコンビニに買いに行くことにした。 家とコンビニの往復は五分だから 絶対大丈夫だと決め込んで 鍋を火にかけたまま家を出た。…

今日会った彼女とは、行きつけの 飲み屋が同じというくらいの仲で 飲み屋が同じというだけで話が盛り上がった。 とはいえ店で会ったことはない。 昨日会った彼とは、共通の 知り合いがいるくらいの仲で いつも挨拶代わりに共通の知人の話題が出る。 とはいえ…

あ、そうか。 学生は今日まで冬休みなんだ。 厳密に言えば ８日は土曜日、９日は日曜日 １０日は成人の日で休みだから 実質の冬休みは７日までなのだが 彼らはそういうふうに捉えずに 今日までを冬休みと思っているはずだ。 仮に今ぼくが学生であったとして…

あの日流れ星に願ったことは 生涯持ち続けられる夢を授けてもらうこと あの日流れ星に誓ったことは 生涯その夢を追い続けていく粘りを持つこと あの日流れ星に願ったことは 生活の中に極上の酒を添えてもらうこと あの日流れ星に誓ったことは 極上を味わえる…

朝方の日差しに騙されて 厚着をして出なかったのが 運の尽きで 昼になっても気温は上がらず 時折雪まで舞ってきた。 臍下丹田に力が入る寒さ と言ったらいいのか。そんな 腹筋まで駆使せざるを得ない 寒さの中を、ぼくは薄着をして 歩く羽目になったのだった…

小指を自由に動かせるようにする それを今年の目標の一つにしている。 別にギターをうまく弾きたいためではない。 ピアノを始める予定があるわけでもない。 小指を自由に動かせるようになったら 自信を持って生きていける気がするからだ。 自信を持って生き…

ハゲや白髪に０１２０ デブやメタボに０１２０ シワや肌荒れ０１２０ 肩こり腰痛０１２０ 膝の痛みに０１２０ 関節炎にも０１２０ 頻尿尿漏れ０１２０ 歯磨き歯ブラシ０１２０ 安眠枕も０１２０ 万能薬です０１２０ テレビ買うのも０１２０ 高枝切りバサミも…

高校の卒業式の時に頑固一徹だった担任が ぼくの名前を呼ぶ時に急に声を詰まらせた。 「毎日遅刻するわ、勉強は出来んわで いつも迷惑をかけられていた生徒だった。 そうか、こいつもいよいよ卒業か」 ぼくの名前を見て、そんなことを思い ついこみ上げてく…

高校時代のことだった。 ある日の休み時間に、後ろから 何か視線のようなものを感じて 振り返ってみた。するとそこには 当時ぼくが好意を抱いていた人がいて ジッとぼくを見つめているではないか。 「えっ、あいつ、まさか、おれのこと･･」 そのことがきっか…

年末からこちら メールに規制をかけたおかげで これまで来ていたメールの量が グッと、グッと減った。 何とか会員メール、お買い物メール 懸賞メール、アンケートメール ポイント貰えますよメール なぜか出会い系メール、などなど そのほとんどがどうでもい…

いろんな人が完全とか完璧とかを 目指して頑張っているんだね。 それはそれで立派なことだから その気持ちを切らしてはならない。 だけどね、あまり完全すぎると あまり完璧すぎると、息苦しくて 可愛げを感じなくなるものだ。 日本という国は可愛げというも…