梅雨六月の思い出の ひとつに夜下駄の音がある。 雨が上がった夜更けの街を 二つばかりの音影が カラコロカラコロ過ぎて行く。 何をしゃべっているのだろう、 夜下駄の響く合間から、 忍び笑いが漏れてくる。 ぼくはたばこを吹かしながら、 窓から聞こえる夜…
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