2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧
メキシコから一時帰国していた姪が、 先日メキシコに戻って行った。 半月以上滞在したが、 姪はいたって健康で、 旅行をしたり、 昼寝をしたり 休みを充分満喫していた。 先週騒ぎが終息に向かっていると、 現地から連絡が入り、 姪の初夏の休暇は終わった。…
何の勘違いか知らないが、 急に寒気に覆われて、 五月に冷たい風が吹く。 もう六月がくるというのに、 もう衣替えも終ったというのに、 五月に冷たい風が吹く。 実は冷夏の前触れなのか。 浮かれた人への警鐘なのか。 五月に冷たい風が吹く。 吹いてはか細い…
毎晩寝る時には寝疲れしないようにと、 枕の位置を変えたり、 寝る姿勢を変えたり、 色々と工夫をしている。 ところが意に反して、 朝起きると首が痛かったり、 肩が凝ったりする。 酷い時には頭痛までするのだ。 きっとそういう朝の不快は寝不足からきてい…
自分の人生の中で培われた考えが そっくりそのまま書かれている、 そんな本に出会うことがたまにある。 「ああ、これを書いた人も 同じ生き方をしてきたんだな」と まるで生涯の友にでも出会ったような 大きな喜びを得るものだ。 そういう本はなぜか、 自分…
新型ウィルスに感染するのは主に若い層で、 年配層は免疫があるから感染しにくいと言っている。 新型というくらいだから新型であって、 過去には存在しなかったはずだ。 ということで、 「では、その免疫はどうして出来たのだろう?」 という疑問になる。 年…
暑さを楽しむ季節がやってきた。 ベトつくのが嫌だから、 趣味の長湯をきっぱりとやめて シャワーでさっと汗を流す。 シャワーをさっと浴びた後は、 エアコンなんかに頼らずに、 自然の風に肌を任す。 実に心地よいものだ。 これがぼくの、 いつもの夏の風景…
目を閉じると心の中で 現実とは違った物語が展開している。 そのことについて、 現実の自分はまったく知らないのだが、 心の中の自分はそのことにえらく精通していて、 「先日のあの件はどうなっているのか?」 「あの件については、こうこうこうなっている…
いつの頃からだろう 体をちょっと動かしたり 風呂に浸かっていたりすると 頭から汗を掻くようになったのは。 とにかく汗が出る。 土砂降りの雨を頭からかぶったかのごとく、 背中に向けて汗が際限無く落ちてくる。 おかげでシャツはびしょびしょで、 車には…
休みの日の楽しみのひとつに 図書館での居眠りがある。 最初は意気込んで本を読んでいるが、 その静けさと、心地よい空調の風に だんだん眠気が差してくる。 不真面目なぼくはそれに負け、 楽な姿勢を取ろうと 頬杖なんかを工夫する。 すると真面目な自分が…
親戚の家にリックという オスのミニチュアダックスがいる。 かなり前から飼っていて、 人間の年にすると もう七十歳を超えているという。 なるほど目は白内障になっていて、 歩きもヨタヨタしている。 ところがそのリック君、 そんな体になってはいても あち…
マルちゃんという高校時代の旧友がいる。 いや今でも年に何度か飲みに行く仲だから、 旧友というよりも飲み友だち と言ったほうがいいかもしれない。 ぼくはこれまでマルちゃんと会うといつも 「今度の飲み会はいつにしようか?」 と、挨拶代わりに言ってい…
ちょっとばかりその気になれなくて そのままズルズルと行ってしまうことがある。 とりあえずノルマなんか考えているもんだから 「何やってるんだ。このままじゃだめだ」 と急に焦りを感じだす。 焦りは力みを生み出して、 力むとうまくいかなくなる。 そして…
マルクスに傾倒した一部の人たちが、 それを自分たちの思想とし理想とし、 世の中を変えようと思い立った。 周りの多くの人たちは、 ただ革命という言葉に憧れて、 その人たちに追随した。 さて革命が成功してしまうと 彼らはやることがなくなってしまい、 …
肩が凝る、腰が痛いし、足も攣る。 元はといえば体の硬さからきているのだ。 寝違えるのもきっとそのせいだ。 ということは体を柔らかくすれば、 そういう痛みから解放されるに違いない。 ところが柔軟体操をするたびに、 体を痛めてしまうから洒落にならな…
山の上にテレビ塔が見える。 地デジやFMの電波はあそこから流れてくるんだ。 ふと思う。今の文明がなくなって、 まったく違った文明になった時、 その時代の人たちはあのテレビ塔を見て いったい何と思うのだろうか。 さすがに自然の産物だなどとは思わな…
仕事で車を運転している途中だった。 はっぴいえんどの『風をあつめて』が ラジオから流れてきた。 そのとたん、 ぼくの体に電気が走った。 「おまえは何をやってるんだ。 全然違う道を歩いているじゃないか。 こんなことをやるために おまえは生まれてきた…
その後の君の人生をぼくは知らないし、 その後のぼくの人生を君は知らない。 おそらくはあの頃の人生だけが 互いの人生に意味を持っていて、 その後の互いの人生なんて 何の意味も持たないのだろう。 だからその後の君の人生を 聞きたいなんて思わないし、 …
その年グループサウンズの絶頂期で、 タイガース、テンプターズ、スパイダース、 オックス、カーナビーツ、ゴールデンカップス… 小学五年のぼくの目に、 彼らはまぶしく映っていた。 一番心を奪われたのは、 ジュリーやピーのいたタイガースで、 ファンレタ…
文明開化を叩いてみれば ちょんまげ男は廃れゆき 政争戦争に始終して 正義おたくに壊されて 隣近所に騙されて 立小便も儘ならぬ 窮屈な世に成り果てる。 文明開化を叩いてみれば ちょんまげ男は廃れゆき あげくに部屋に引きこもり 草食系に進化する。 草食系…
今日は真夏日だったところもあるらしい。 毎年五月になると、 すごく暑い日が一日二日あるのだが、 今日がその一日二日だったようだ。 高校時代のエピソードの一つに 暑い五月の想い出がある。 暑い土曜日の午後だった。 学校が終わってからぼくは、 友だち…
ぼくは生まれつき目が大きく、 あだ名といえば 目に関連したものばかりだ。 アカウント名などに使うことはあるが、 基本的に目のつくあだ名は あまり好きではない。 その目についてだが、 よく人に言われることがある。 「目が大きくて得ですね」 いちおう笑…
ここ数ヶ月、 昼食と言えばうどんだった。 取引先のそばにあるチェーン店の うどんの味にはまってしまい、 それで毎日利用していた。 ところが四月の終わり頃、 ぼくはあることに気がついた。 手に触れた腹を何気なく 握ってみると妙に心地よい。 女性の豊富…
ぼくの住むマンションの横には、 小さな竹藪があって、 この季節特有のにおいを吐いている。 いわゆる青臭いってやつだ。 昔はこのにおいが、 何のものだかわからなかった。 ようやくそれを知ったのは、 思春期を迎えた頃だった。 竹も発情しているんだ、と …
ぼくの世代の少し前の人たちは ゲバ棒なんぞを手に持って 反戦反戦と叫んでた。 少し遅れてぼくたちは ギターなんぞを手に持って 愛だの恋だの唄ってた。 ゲバ棒世代の人たちは、 いつもぼくらを小馬鹿にし、 ヤワだヤワだと笑ってたんだ。 とはいえそんな彼…
ぼくはもう少し 明日が休みという 今日の自由を 楽しんでいたいんだ 睡魔よ、夢よ ぼくを誘わないでくれ
以前は冠婚葬祭だとか 物売りの電話が多かったけど、 最近はいつも「光」なんだ。 「最近そちらの地区に 光が開通しましたよ」 そう言って電話をかけてくる。 おいおい嘘はいかんだろ。 もう何年も前からうちは、 光ファイバーを使っているんだ。 違う業者な…
乾燥肌の後遺症か、 いまだに背中が痒いんだ。 おかげでマゴノテが大活躍で、 おそらくは嫁さんが肩を叩く回数よりも 多く利用しているはずだ。 「あんまり掻くと血が出るよ」 「この痒みより血の方がましだ」 マゴノテ片手にぼくは答える。 だけどこんなこ…
今日この頃は二十度を超え、 半袖の人も増えている。 すでに初夏に入っているんだ。 さすがにこれはいないだろう、 と思っていたら、まだいるんだな ブーツ姿の女の子。 「アーアツクルシイ。 アノアシゼッタイムレテルゾ…」 思わずぼくが口走る。 「アナタ…
メキシコに留学している姪が、 大学の指示により一時帰国してきた。 もちろん豚インフルがその理由だ。 姪は当初戻らないと断ったらしいが、 大学側が旅費を出すという。 それで心が動いたものの、 留学が終わったわけではなく、 ほとぼりが冷めた時点で、 …
若い頃に坂口安吾を読んでいた。 特に好きというわけではなかったが、 けっこう言い回しが乱雑で、 そこが妙に気に入っていた。 あれから三十年は経つのだが、 なぜかここに来て また読みたいと思うようになった。 そこで書棚や倉庫を調べてみたが、 すでに…