さっきから雪が降っている 寒空に立つ露天風呂の湯気を 一気に掃いたような白い雪が こちらに向かって飛んでくる ぞぞぞ、ぞぞぞ、 ぞぞぞ、ぞぞぞ、 ぼくはかじかんだ手で 中途半端に痛い腹を押さえた
明日は雪が降るらしい。 外回りの仕事なので憂鬱である。 とにかくぼくは冬だとか雪だとかいう言葉を聞くと、 これまで体験したいろいろな冬がよみがえり、 肌身が痛くなる。 そう、ぼくは冬が大嫌いなのだ。 夏が終わるといつも春までの時間を計算している。…
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